9月9日は厚生労働省が定めた「救急の日」。本紙では、コロナ禍での市内の救急搬送の現状について八王子消防署に聞いた。
現在、搬送患者の新型コロナウイルス感染の有無にかかわらず、ゴーグル、手袋、N95マスクを着用し、不織布でできた「感染防止衣」で出場しているという。これは、通常の搬送でも同様。陽性患者搬送の場合、感染防止衣は使い捨てにし、救急車の寝台ストレッチャー(寝台)にはビニール製のシートをかぶせる。救急隊員3人1組のうち、運転手は患者と接触せず、搬送先での医師への引き継ぎや、搬送後の消毒を行うことで、感染拡大を防いでいる。
出場件数は減少
2019年と今年(1〜8月)の比較で、出場件数は9%減少してるという。同署機動救急担当係長の島田城治さんは「皆さんが外出を控えているためか、交通事故や怪我が減っており、とくに繁華街への出場は極端に減っている」と話す。
「長時間」が課題
陽性患者搬送の場合、到着してから必要なら酸素吸入の処置を行い、保健所とも平行して受け入れ先を探す。「コロナの場合、受け入れ先を見つけるまでに時間がかかることも多い」(島田さん)。東京消防庁管内では、受け入れ先が決まるまでに23時間以上かかったケースも(救急隊自体は途中で交代)。「出場すると長時間勤務になりがちで、陽性患者と同じ空間にいる時間も長くなる。その点を不安を感じている隊員は少なくない。加えて感染防止衣は暑いので、体力も消耗します」
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