神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
八王子版 公開:2022年6月2日 エリアトップへ

精神障害者バレーボール 都選抜、9年ぶり全国へ 市内クラブ選手ら躍動

スポーツ

公開:2022年6月2日

  • X
  • LINE
  • hatena
優勝を喜ぶ都選抜の選手たちと、鈴木さん(中列左)=鈴木さん提供
優勝を喜ぶ都選抜の選手たちと、鈴木さん(中列左)=鈴木さん提供

 第22回全国障害者スポーツ大会の精神障害者バレーボール競技関東ブロック予選会が5月21日、22日に栃木県で開催され、八王子市内を拠点に活動する選手らによる東京都選抜チームが優勝を飾った。都選抜は10月29日から31日まで行われる全国大会へ9年ぶりに出場する。

 東京都選抜は、選手12人中8人が市内を拠点に練習する「八王子セブンクラブ」所属選手で構成される。同クラブを指導する鈴木功一さん(川口町在住)が監督を務め、練習も同クラブと合同で行われている。

 9年ぶりの全国大会出場について、鈴木さんは「選手たちは(喜びで)見たことがない顔をしていたよ。腰を抜かして喜んだ選手も。12人全員が活躍した大会だった」と充実感をにじませた。

あと一歩でミス

 東京都選抜が全国大会へ出場したのは2013年。このとき準優勝を果たしている。だが近年、関東ブロック予選会決勝で横浜や埼玉に敗北を喫している。当時から監督を務める鈴木さんは「簡単なミスからボロボロ崩れていた」と振り返る。

 そこで19年、鈴木さんは「基礎から徹底しよう」と、練習内容を一から変えた。ゲームを中心としたこれまでの内容から、レシーブやトスを姿勢から見直す基礎練習に半分以上時間を割いた。

 コロナ下で関東予選会が2年間、中止となったことも追い風になったという。鈴木さんは「なぜこの練習が必要なのか。何度も何度も説明を繰り返し、ときには話す時間を設けて納得してもらった」と振り返る。

切り替え素早く

 鈴木さんは「例えば試合中、相手にブロックされたら気持ちが終わってしまう」と精神障害のある選手について話す。一方、不調だった選手が突然好調になることもあるという。「1セットでガラリと変わるからこそ、ミスしたときや不調のときにどんな声のかけ方がいいのか。この2年間見直していた」とも。

 その成果は、関東予選会の決勝戦で表れた。勝敗がフルセットにもつれ込んだ3セット目の試合終盤。セッターがけいれんを起こし、試合から離脱。代わりにコートに入った選手は緊張で「顔面蒼白(そうはく)」だった。

 鈴木さんは、コート内で誰が、どう声をかけるのかサインで他の選手に伝え、急きょフォーメーションを変更。代わりの選手の活躍により、流れを引き寄せた。鈴木さんは「言葉で変われるチャンスがある。選手全員の士気が高かったことも勝因。この経験は選手の自信になる」とたたえた。

 第22回全国障害者スポーツ大会は個人7競技と団体7競技、オープン競技を実施。全国から5千人以上が参加する。

八王子版のトップニュース最新6

「八学」が準優勝

⾼校男子バスケ大会

「八学」が準優勝

全国16校がしのぎ削る

4月18日

「ごみ少ない街」で連覇

八王子市

「ごみ少ない街」で連覇

リサイクル率は2位継続

4月18日

ハチオウジゾウ 故郷へ

ハチオウジゾウ 故郷へ

化石 発見者が市に寄贈

4月11日

スノボ全日本で優勝

難波空良さん

スノボ全日本で優勝

手術乗り越え 来季プロに 

4月11日

文化庁 100年フードに

八王子のふるさと料理

文化庁 100年フードに

地域で継承する食に認定

4月4日

「座談会」で悩み共有

市内子育て支援団体

「座談会」で悩み共有

活動認められ文科省表彰

4月4日

あっとほーむデスク

  • 4月18日0:00更新

  • 12月14日0:00更新

  • 11月23日0:00更新

八王子版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

八王子版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月19日号

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook