新型コロナウイルスの流行から３年。感染者数の状況を踏まえ、今年秋は「大学コンソーシアム八王子」に加盟する25校のうち、19校が学園祭をキャンパスで通常開催。一般に公開する予定だ（10月１日時点）。

　大学コンソーシアム八王子は、市内にキャンパスがある17大学などと近隣大学が加盟している。今年は同コンソーシアムに加盟する25校のうち、24校がキャンパス開催を予定。そのうち、学生や関係者だけではなく一般公開も予定しているのは19校。市内キャンパスでの開催は12校となる。一部で人数制限などを設けている。

　コロナの感染状況を踏まえ、２０２０年は同コンソーシアム内でも多くの大学で中止、またはオンライン開催に。21年は会場とオンラインのハイブリッド開催が主流になり、対面は学内関係者に限定。一般公開はオンラインのみにとどまった。

｢４年ぶり｣事例も

　通常のキャンパス開催はほとんどの大学にとって３年ぶりとなる。学園祭は学生主体で実行委員会を組織するケースが多いが、通常開催を経験しているのは４年生のみとなる。来場者への対応など、運営面のノウハウを次代に伝えることも課題となりそうだ。

　一方、２０１９年秋は令和元年東日本大風が直撃した影響で、学祭を中止した大学もある。その場合は４年ぶりとなり、４年生にとって「最初で最後の学園祭」となる。工学院大学（中野町）４年生の山田琴乃さんは「私は大学の研究室にいるので忙しくて参加できないと思う」と少し寂しそう。「（比較的忙しくない）１年生のときに参加できていたら、楽しかっただろうなとは思う」。山田さんが２年生のときは全授業がオンラインになったことで「実際に手を動かして実験ができなかったことも辛かった」と振り返った。