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公開日:2022.12.15

八王子市
医療的ケア児に支援
「調整役」配置、1月から

  • 医療的ケア児等コーディネーターが調整する各機関のイメージ図(市の資料から引用)

 八王子市は来年1月から、日常的に医療的行為を必要とする子ども(医療的ケア児)やその家族に、医療的ケアや福祉サービスなどを紹介、調整を行うコーディネーター事業を始める。これにより、課題解決までのスピード感や家族の負担軽減、市内関係各所の連携強化などが期待される。

 医療的ケア児とは、人工呼吸器を装着していたり重度の知的障害・肢体不自由などがある子ども(18歳以上も含む)を指す。2019年度の調査では、市内には130人が暮らしているという。

 21年に医療的ケア児の支援に関する法律が施行したのを受け、市は1月から「医療的ケア児等コーディネーター事業」を開始する。医療的な知識などを学ぶ研修を受けた保健師や相談員などを「医療的ケア児等コーディネーター」として登録。ケア児本人や家族の相談から、医療や療育、福祉、教育、就労、行政など必要な機関を紹介し、包括的で長期的な支援を目指す。

 同コーディネーターとなり、同事業の相談窓口の一つである島田療育センターはちおうじ(台町)に勤務する高嵜瑞貴さん(看護師)は「今までもセンター内で同様の相談事業を行っていたが、これからは市の事業として規模が大きくなる。ケア児本人のライフステージに応じて本人や家族の笑顔が増えるよう一緒に考えていきたい」と意気込みを話した。

 同事業を管轄する福祉部障害者福祉課の担当者は、「コーディネーターが適切な機関を紹介することによって課題解決までの時間短縮につながる。本人や家族の抱える困りごとを少しでも減らしたい」と話す。また、医療的ケアは専門的な知識が必要なため医療機関以外で受け入れを断られる現状にも触れ、「関係各所が連携し医療的な情報を共有することで、市内の受け入れ体制が底上げされるのでは」と長期的な展望を話した。

 事業は来年1月4日(水)から開始する。

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