飾らず、市民に寄り添う

　○…リハビリや生活支援を受けるため、高齢者らが日中病院などへ通う「デイケア」。その最新情報や知見などを披露し合う研究大会が、７月21日から始まる。その取りまとめを一手に担う大会長として「八王子で、この規模の学術的な研究大会を行うのはまれなこと。大会を通して（来場者に）八王子の良さを伝えたい」と意気込みを見せる。

　○…医療法人社団「永生会」の理事長を務める。始まりは、父・忠夫氏が１９６１年に市内で開いた高齢者医療専門の病院。その後を若くして継いだ。病院経営に奮闘し、今や永生病院や南多摩病院、みなみ野病院を中核として、クリニックや介護老人保健施設、認知症グループホームなどを運営し、切れ目のない総合的なヘルスケアを市民に提供している。

　○…大会テーマに掲げるのは「地産地消」。その地域で生まれ育ったり生活してきた人が、「その人らしく一生を終えられるよう介護サービスとして何ができるのか」。デイケアに関わる人は日々自問自答しながら高齢者と向き合っているという。全国７千事業所あまりのデイケアでサービスを提供するのは、医師、介護職、看護職、リハビリ職、栄養士など多岐にわたる。「研修・研鑽の機会を設け、同じ思いを持つ仲間と直接話し、感じ合い、知り合う。そんな場となって欲しい」と、大会に懸ける思いを吐露する。

　○…趣味はバンド活動。病院のスタッフや地域の医師たちと「訪問バンドステーション」という名前でバンドを組み、忘年会などで演奏する。回診時には病室で、患者と一緒に三波春夫の「東京五輪音頭」を歌うことも。今では病室に顔を出すと、患者の方から歌ってくれる関係に。気さくな人柄が垣間見えた。