大和駅東側第4地区への公共施設整備で、13日に市議会が再開発ビル購入に必要な予算案を可決した。これにより、芸術文化ホールや図書館などが大和駅前に整備されることが事実上決まったことになる。
第4地区への公共施設整備は、権利者組合による大和駅前の再開発事業と、芸術文化ホールの新設、生涯学習センター、図書館の移転など、行政課題を複合的に解決する手段として市長の政治判断で計画された。
大和天満宮周辺の約1・2haで計画されている第4地区再開発事業は1994年に地元研究会が発足。99年に準備組合が設立され、マンションと店舗が入居する再開発ビルを建設する事業計画が2006年に都市計画決定された。翌年3月に地権者の3分の2以上が賛成して組合が設立された。その後、同年5月から実施設計と権利変換計画が進んだが、08年初めに工事費の高騰などで事業計画推進が困難となり、同年10月に市が公共施設を中心とした事業計画を提案した。
各施設の整備費
議決を受けて市が購入する再開発ビルには芸術文化ホールと図書館、生涯学習センター、子育て支援施設の4施設などが整備される。
それぞれの床価格は芸文ホール58・4億円、図書館29・3億円、生涯学習センター17・4億円、子育て支援施設4・2億円、放送施設など1・4億円、駐車場14・9億円の計125・6億円。ここから地権者でもある市が所有する土地に対する権利床価格6・6億円を引いた119億円が市のビル購入費となる。
空港バス発着
市は、昨年2月に施設整備の基本計画を策定。これをもとに組合が基本設計を行い、今年1月にその概要が明らかになった。
芸術文化ホールは1階からの3フロア。1千席と300席のホールの間に100号サイズの絵画が展示できるギャラリーを配置する。
1階部分には放送スタジオや観光案内所のほか、屋外には空港へのリムジンバスが発着できるよう大型バス2台分が停車できるスペースを確保する。
図書館は3階からの3フロア。蔵書は現施設の32万冊から44万冊に増える。
子育て施設は3階の1フロア。乳児・幼児向けの室内広場を2種類設け、図書館の児童書コーナと同居する配置とした。
地下には90台分の公共駐車場を設け、設備機器などはゲリラ豪雨による水没を防ぐため屋上階(7階)に配置した。
公共施設の運営は指定管理者に委ねる方針。
当初109億円程度を想定していた概算工事費が119億円まで増えた要因について市は「【1】ホール客席数の増加、【2】ホール遮音性の強化、【3】公共施設全体面積の増加」-をあげている。
今後は実施設計と同時に、地区外転出や床取得など権利者の権利変換計画の認可を受けて既存建物を解体、整地し、来年1月にもビル本体の建設工事に着手する予定。完成は2015年11月頃、施設開業は2016年1月以降になる見通し。
図面を公表
各階の平面図などは、大和市ホームページの「街づくり推進課」(【電話】046・260・5754)のページで見ることができる。
|
<PR>
大和版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|