小田急江ノ島線・鶴間駅周辺の二条通りとライラック通りの60件が加盟する大和商工会議所鶴間支部(大矢和重支部長)などがこのほど、街路灯の電球をLED電球に交換して、商店街と自治会に無償譲渡した。
鶴間駅周辺にある96本の街路灯は、大和商工会議所鶴間支部(会員60件)と旧中央会街路灯会(会員14件)が電気代と維持管理費を負担してきた。
両団体では環境配慮と維持費軽減をめざし、街路灯を82本に整理し電球のLED化を進めてきた。約600万円をかけて電球をLEDに交換した街路灯は、二条通り商店街振興組合に52本、ライラック通り商店会に21本、地域の2自治会に9本を無償譲渡した。
大矢支部長によると交換前に年間約120万円だった電気代は、LED化で40万円程度に圧縮できる。電気代の5割を補助している市の負担も年間で40万円ほど軽減される見通しだ。
同支部は当初、補助金を活用した早期のLED化を模索したが、補助金の予算化にめどが立たず自費での電球交換を決めたという。
街灯事情
街灯は、自治会が設置する「防犯灯」と道路を照らす「道路照明灯」、商店街の「街路灯」の3種類に区別される。大和市には防犯灯が1万1847灯、道路照明灯1949灯、街路灯は1037灯あり、それぞれ生活あんしん課、土木管理課、産業活性課が所管。 このうちLEDなどの省エネ型ランプに付け替えた街灯は全体の8%ほどだ。
同じ街灯でも道路照明灯にかかる費用は市が全額負担しているが、防犯灯は自治会が電気代の1割を負担している。一方で街路灯は、設置費の7割、電気代の5割、維持補修費の全額を商店会が負担している。
見直しも必要
現行の商店街への補助制度では、街路灯の新設こそ補助対象となるが、電球交換の費用は対象外となっている。LED化にともない補助を受ける場合には、既設の脚部を除き「すべて新設する」必要があるため、当事者の負担が増えることになる。そもそも補助制度にLED化などが想定されていない、との指摘もある。
商工会議所鶴間支部のほかにも大和駅周辺で複数の商店会が街路灯のLED化を進めているが、いずれも補助は受けずに電球を交換する予定だという。
市によると、街路灯はそもそも、買い物客の利便性向上のために商店会などが自主的に設置するものだが、夜間防犯など社会貢献の側面を考慮して補助制度が設けられているという。
東日本大震災以降の電力事情や商店街活性化の観点からも、現行の補助制度を含め街灯の意義や費用負担の在り方を見直す時期に来ているのではないだろうか。
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