毛が三本 やまとあちこち【6】
▽大和市にあるのでその名も「やまと公園」。大和駅から歩いてわずか3分。大和商工会議所と大和市民活動センターの裏手に広がる樹木多しの憩いスペース。どうも今風でない地味な公園ということなのか、市のお薦めという8つの公園にこの「やまと公園」は採用されていない。しかし、今の初冬の季節、小田急江ノ島線の車窓からでも眼下に葉をすっかり落としたメタセコイヤの裸木をすぐ認めることができる。市のみどり公園課に聞くと、この公園にメタセコイヤは18本あるとか。この木の立ち姿と言ったら、形もすっきりと高い冬空に向かうがごとく。見ていると、鬱々(うつうつ)とした気持ちが払われる思いがするぞと感じ入っていたら、「この枝ぶりってさ、あのほら、魚の柳カレイの骨の並びにそっくりだね」と▽サクラ20本、ケヤキ24本もこの公園にあり。メタセコイヤも含め、春にはあのまぶしい新緑を演出する木々が揃っている▽公園の片隅には「尋常高等大和小學校南分教場及び歴代小学校跡地」という石碑。碑の裏面の「由緒」を読むと、大正4年(1915年)から40年間、この場所にかつてあった「学校」の変遷が伝わってくる。
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