毛が三本 やまとあちこち【12】
日本で一番高い場所は富士山頂。では、大和市で一番高い場所はというと、市の最北部国道16号西側にある小高い地点。ここが標高107m。つきみ野駅から徒歩で15分ほど。現在「富士山に参拝できない人のために、江戸時代にこれを模して築いた人達の塚・富士塚」の標識がある。ここに立つと、マンション、住宅に挟まれ、どこか忘れられているような趣きのスポット。でもここは昭和50年(1975年)まで浅間神社が鎮座し、1503年、戦国時代の「相模国旧社北条神名録」には鶴舞神社としてあるなど、500年の歴史を刻んでいる。ヒノキの巨木が10本ほど、サクラの大木も数本。今の季節、その緑濃いなかに石盛りがあり、木彫の花が供えられていた。吹き抜ける風の葉音に国道16号を疾走する車の走行音が混じる。
かつてここにあった社(やしろ)は霊峰富士山が仰げるように設計されていたはず。現在国土地理院の基準点三等三角点が設置されている。「見通しのいいポイントはあるのですが、今はもう富士山は見えそうにないのです」と毎年ここでお花見会をしているというこの富士塚があるつきみ野8丁目の9番地「89ハチク=破竹)の会」のメンバーが話してくれました。
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