大和市は2019年4月1日現在の保育所入所待機児童数が、4年連続でゼロとなったと発表した。入所申込者は過去最多の4159人で、前年から166人増加したが、市は施設の新設や既存施設の定員拡大などで4283人分の定員を確保し、需要に対応した。
市は「こどもがすくすく成長する産み育てやすいまち」を基本目標に掲げて子育て支援を進めており、今年度も保育所3施設、小規模保育事業所5施設の新設に向けて整備を進め、さらなる入所定員の拡大に取り組み続けるという。
「隠れ」対策も継続
2019年10月には幼児教育が無償化されることから、この1年で認可保育所3施設(つきみ野湘南保育園、とこちゃん保育園、大和深見台雲母保育園)、小規模保育事業所5施設(保育ルームフェリーチェ大和園、よつばベビーななせ、大和YMCA小規模保育園、ぽとふ大和、大和第2くれよん保育園)を新設。また、2カ所の認可保育所(さくらの森保育園、高座渋谷ゆめいろ保育園)の分園を増設したほか、既存施設の定員数拡大にも取り組んだ。
この結果、入所定員数は過去3年間で最大規模となる470人分の増員を達成。初めて、入所希望者の数を上回った。
今後もゼロ継続を
市ほいく課によると、「待機児童ゼロ」の継続が評判を呼び、入所希望者が大和市に転入するケースもあると話す。保育所への入所希望者は、今後も増え続けていくことが予測される。
また2021年には、旧大和市青少年センター跡地に、大和市では初となる公私連携型の低年齢児型保育施設を設置予定。市が土地や建物などの貸付を行い、民間が運営を行う仕組みだ。これにより、保育需要が集中する0歳児から2歳児の受け入れ強化を目指す。さらに、ここでは昨年4月から中央林間東急スクエア内の子育て支援施設「きらきらぼし」でも実施している送迎ステーション事業も行う予定。これは、幼稚園児の保育時間が保育所と同等になるよう、幼稚園登園までの時間と降園後に保護者が迎えに来るまでの時間を保育するもので、待機児童対策の強化を図っている。
「隠れ待機児童」とも言われる入所保留児童数も、122人と3年連続減少。13年度以降では最小となっている。これは、他に利用可能な保育所等があるにも関わらず、特定の園を希望している場合や、保護者が求職活動を休止している児童のことで、待機児童数には含まれない。市では2015年から、保育サービスの情報提供を行う専門相談員「保育コンシェルジュ」等の職員が、保護者の意向や情報を確認しながら入所支援を行っており、空きのある施設の通知も行っている。市ほいく課は「保護者の意向の確認や定員の増加を今後も行うことで、入所保留児童数の減少にも取り組んでいく」と話した。
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