4月を目処に市内柳橋にシングルマザーのシェアハウス開設を目指し、活動する「ははことファミリー」の山下麻子さん(59)が1月22日、シングルマザー同士がお喋りする「ははこと会」を開催した。
自身もシングルマザーとして3児を育て上げた山下さんは、自らの経験から、少しでも助力になればと、使用していなかった実家を改修してシェアハウスにすることを思い立った。「昨年から続くコロナ禍で、特に飲食業やアパレル業などで、多くの女性が仕事を失っている。人生の先輩として、シングルマザーたちが社会へ一歩足を踏み出せるための手伝いができれば」と思いを語った。この日の相談会には、昨年12月に子ども弁当を配布した際、同会に食材を提供した株式会社ニッコーの山崎貞雄会長や大和市議の国兼久子議員も訪れた。
難しい理解感じる憤り
横浜市在住のSさん(50)は、居場所づくりのためのワークショップを通じて、シングルマザーのネットワークを知り、SNSで山下さんのフェイスブックを見つけ、連絡し、参加した。
10年前に夫をがんで亡くしたSさん。子どもたちは当時8歳、5歳、3歳と幼く、「途方に暮れていた。当時の記憶はあまりない」と振り返る。長男の少年野球の手伝いなども忙しく、あまりかまってあげられなかったためか、1番下の子は小学4年生になるまで一人で学校に通えなかったという。「仲の良いママ友も行政のサービスも、当事者でないとシングルマザーの立場を理解してもらうことは難しい」と当時感じた憤りを吐露。「これまで山下さんのような考えの人に巡りあえなかった」と語り、「下の子も中学生になったので、今はパートをしながら、介護職員初任者研修の資格取得を目指しています」と山下さんに笑顔で報告していた。
地域に発信「お互い様」
活動に共感した人からは、米など食料の寄付が寄せられており、この日は、それらの食材も使いおにぎりと豚汁を作って来場者にふるまった。この日も市内北部からわざわざ自転車で、雑巾を届けてくれた女性もいた。山下さんは「どうしてもシングルマザーは孤立や孤独を感じる。『それを癒せる居場所が有れば』と思っていた。『お互い様』の感覚で、いずれはシェアハウスから地域を牽引していくような人が出てくれば」と夢を描く。
次回は2月21日(日)。午前10時から。問合せは山下さん【携帯電話】090・8311・7501。
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