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公開日:2022.03.18

柏木寅冶(ともや)さん
海外でプロ体操選手に
「新しい道を示したい」

  • 働きながら新潟の体操クラブで練習に励み、渡欧の機会を模索した

 つきみ野在住の柏木寅冶(ともや)さん=写真=(24・関連に人物風土記)がドイツとフランスのプロ体操チームに所属することが決まった。柏木さんは日本人の体操選手が海外チームでプロ選手となるのは「おそらく初めて」と話す。早ければ6月の試合に出場する。





 3月20日(日)の渡欧を前に柏木さんは「体操選手が大学卒業後に競技を続けていくには実業団などに所属するなど限られた環境しかなく、所属できなかった場合、辞める人がほとんど。好きな体操を続けていくのに、『海外』という新しい道があることを示したい」と挑戦の意義を語った。





夢の扉開い動力 





 3歳から体操を始めた柏木さんは、北大和小、つきみ野中を経て、体操の強豪・市立船橋高へ。レベルの高いチームメイトと刺激し合いながら個人でインターハイに出場する等の成績を収めた。大学は同校からスポーツ推薦では初めてとなる早稲田大学へ。高校時代にはかなわなかった団体戦のメンバーとしてチームの躍進を支えた。





 大学4年時に希望の実業団チームから声がかからなかったことから引退。横浜にある一般企業に就職。しかしコロナ禍の影響で、営業職にも関わらず在宅勤務が多く「自分のやりたいことは?」と自問自答する時間が多くなる。頭をもたげたのが「もう一度体操を」という思い。競技の再開を模索し、体操関係者と連絡を取る中で海外に体操のプロリーグがあることを知り、海外で指導経験のある新潟経営大学の森赳人監督を頼った。森さんと面識のなかった柏木さんだが直接連絡。海外で競技したい旨を伝えると、最初は「もうちょっと考えた方がいい」とたしなめられたという。それでも「中途半端な気持ちでやりたくない」と会社を退職。2021年2月には森さんのいる新潟へ渡った。





 当初は21年4月の渡欧を目指したが、コロナの影響で交渉は思うように進まず。柏木さん自身も大学4年の夏に引退してから1年間ほどのブランクがあったことから、新潟の温泉施設で夕方まで働き、勤務後に森さんが運営するクラブで小学生に交じって練習を積んだ。「力技は以前のようにはいかないが、癖が抜け、無駄がなくなり、技術力は上がっている」と手ごたえを感じている。





 得意種目は跳馬。「体操選手なのに身体が固い」と話すが、その固さが反発力を生み自らの武器となっているという。





 ドイツは9月から12月までリーグ戦がありドイツに拠点を置く。フランスで6月に大きな大会があり、そこがデビュー戦となる予定。

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