大和 トップニュース文化
公開日:2023.04.07
下鶴間佐藤さん
全国俳句大会で第一席
夏井いつき氏が選出
下鶴間に住む公務員の佐藤直哉さん(37)の俳句がこのほど、「第24回NHK全国俳句大会」で、特選作品自由題一席に選ばれた。テレビでも活躍する俳人でエッセイストの夏井いつきさんが佐藤さんの作品を選んだ。
「孤独死にあたたかな死後二日かな」
佐藤さんは、コロナ禍で切実に感じるようになった孤独感からこの句を考えた。介護保険の業務に携わる佐藤さんにとって孤独死は身近な問題。社会問題を取り上げることが主流ではない俳句の世界で孤独死を取り上げたことに多少の不安があった。それでも高名な夏井さんが選ぶ「特選自由題一席」を受賞した。
受賞について「とにかくうれしかった。一生の思い出です」と声を弾ませた佐藤さん。夏井さんから「心のゆらぎがあるなら詠むべき」と掛けられた言葉も自信につながったという。
俳句は人生の一部
2015年から俳句を続け、書籍やNHKの俳句番組などを通じて独学で学んできた。「自分の言葉で詠むこと」を心がけているといい、「考え抜いた末に納得のいく句ができた時に達成感を感じる」とも話す。
同大会には毎年応募を続け、今回で8回目の挑戦だった。佐藤さんにとって俳句は「人生の一部」であり、今後も日常生活で感じたことを詠んでいく考えだ。
佐藤さんは、3月12日に東京都渋谷区のNHKホールで行われた表彰式に出席した。大会の模様は4月30日午後3時15分から放送される予定。
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