古谷田力市長は11月21日の定例記者会見で、市職員定数条例を一部改正し、2024年度から段階的に消防職員を増員する方針を発表した。24〜26年度までの3年間で計31人増やし、定数を従来の231人から262人としたい考え。高齢化を背景に増加傾向にある救急出動件数に対応するもので、消防職員の増員は02年度以来、22年ぶり。
市によると、22年の救急出動件数は1万3833件で過去最多となった。消防職員の定数を226人から231人に増員した02年の8547件と比べると、救急出動件数は20年間で約1・6倍に。23年は9月末時点で前年を約700件上回る1万916件となった。
高齢者世帯の増加に伴い、重篤な容態が疑われる救急救助要請が増加した。救急隊と同時に消防隊や救助隊が出動する「救急支援出動」や「小規模救助出動」も増加傾向にある。
こうした背景を受け、市では段階的に31人を増員する考えで、24年度に10人、25年度に11人、26年度に10人を増員する。その上で25年度、救急需要の多い日中の時間帯に活動する「日勤救急隊」を1隊創設するほか、27年度には救急隊1隊を増隊する。あわせて消防隊、救急隊の体制強化を図る方針だ。
31人の増員にかかる年間の経費は、約2億6千万円を見込む。条例改正案は、開会中の市議会定例会に上程され、可決されれば24年度から順次増員する。
23年10月時点の大和市の人口は24万3252人。同規模の近隣自治体の今年度の消防職員定数は、厚木市(22万4058人/23年10月時点)が266人、平塚市(25万8463人/同)は290人となっている。
消防職員の増員を巡っては、6月定例会の一般質問で消防職員数の確保や、技術職職員の積極採用の必要性などの要望があり、古谷田市長は職員数について「早急に検証する」などとし、異例の早さでの対応となった。
|
<PR>
大和版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|