「19歳までに達成させます」―。しっかりと目を見つめそう話す。地球上にある7つの大陸の最高峰(7サミット)制覇を目指す15歳の少年は1年前の冬、1冊の本に出会った。登山家・野口健氏の著書「落ちこぼれてエベレスト」。少年期から当時、世界最年少となる25歳で「7サミット制覇」を達成するまでを描いたこの作品に自身を投影した。
少年時代から度々、一人旅にでかける行動派。自転車で熱海、フェリーで北海道、挑戦することに大きな喜びを感じる。野口氏の著書に出会ったことで、少年の挑戦心は「7サミット制覇」へと向き、春になると本格的に始動。得意だという絵画で賞金の出るポスターコンクールなどに出展し、この賞金を渡航費用に充てようと考えた。
野口氏や2013年に80歳で世界最高峰の山、エベレストを踏破した冒険家・三浦雄一郎さんらに自身の思いを綴った手紙を送り続けるとある日、連絡が。一途な少年の思いはレジェンド達をも動かし、野口氏からは登山ガイド会社を紹介され、三浦氏からは低酸素トレーニングなどのサポートを受けた。
「7サミット制覇」へ向けた第一歩は昨年9月からスタート。アフリカ大陸の最高峰となるキリマンジャロ(5895m・タンザニア連合共和国)踏破を目指したが季節外れの降雪に見舞われ、4720m地点で苦渋の決断が下された。「準備不足だったんです」。防水処理を十分に施したつもりだった登山靴や手袋、防寒着は水分を吸いこみ体温が奪われる状態だった。同伴したガイドは「登ろうと思えば登れないことはない。だが、君が『7サミット制覇』を目指すのであれば、『甘さ』が命取りになる。今回は諦めよう」と諭した。
「周りの人にサポートしてもらってアフリカにやってきた。悔しくて…」。15歳の少年にとっては厳しすぎるこの現実を受け入れ、乗り越えるには高すぎる壁だったが帰国後、すぐに一歩を踏み出した。
「この挑戦を達成するためにはスポンサーとなってもらえる人や企業が必要」とスマートフォンで撮りためたキリマンジャロ挑戦の映像をパソコンを駆使し編集。自身の思いと山に挑む姿などを織り交ぜた7分程度の映像作品を今後、動画投稿サイト「ユーチューブ」などを通じ公開していくなど、中学生とは思えないプランを持つ。
年明けには高校受験が控える。高校進学後は夏から秋にかけキリマンジャロに再挑戦し、アジア・オセアニア地域最年少となる19歳での「7サミット制覇」を目指す。
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