海老名市、綾瀬市、大和市、寒川町で栽培される湘南梨が、収穫のピークを迎えた。戦後から続く湘南梨はこの夏、かながわブランドに登録され、若手を中心にブランド化が進んでいる=中面に関連記事。
湘南梨の最大の特徴は、甘みと酸味が揃うまで樹上で管理し、完熟状態で収穫すること。
生産者は3市1町の24人に限定される顔の見える果物で、今年7月29日には県内産品の優位性を担保する「かながわブランド」(県ほか)に登録され、ブランド梨として初めての夏を迎えた。
戦後、大和市や海老名市東柏ケ谷で生産が始まり、1959年に湘南梨組合連合会が発足。同年から毎年欠かさず品評会を開くなど生産技術を高めてきたが、コロナ禍の今年は初めて品評会が中止となった。
湘南梨の栽培面積は約10ヘクタールで生産量は219トン(19年度)。早生から晩生まで生産者によって様々で、少量多品種を7月から9月まで直売する農家もある。
海老名市門沢橋の二見農園は7月下旬の「あけみず」から9月下旬の「にっこり」まで12品種の梨を栽培する直売農家。園主の二見昌実さん(48)は連合会の若手と協力し、大手青果物店に選りすぐりの湘南梨を供給、直売の魅力などをブログで発信している。
二見さんは「湘南梨は収穫した時が食べ頃。生もの感覚で少し冷やすとおいしい」と話す。
湘南梨の相場は1キロ700円前後。農園直売やJA直売所などで販売されている。
(問)JAさがみ営農経済センター(海老名【電話】046・238・4126、綾瀬【電話】0467・79・0003)※土日祝休。
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