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公開日:2022.01.01
「いつでも帰っておいで」
児童養護施設「成光学園」にコンテナハウス完成
―「帰りたいときはいつでも帰っておいで」。座間市の児童養護施設「成光学園」(矢部雅文園長)にこのほど、卒園生が滞在・宿泊できるコンテナハウスが完成した。整備には、ある一人の地域住民が「子どもたちのために」と学園に寄せた多額の遺贈が活用された。
市民からの多額の「遺贈」活用
成光学園は前身に遡ると1939年から運営している歴史ある学園で、保護者を失った児童や虐待を受けた児童などが暮らす。家庭に代わる「どこよりも心が安らぐ場所」として、将来自立できるよう育成している。
園での生活は18歳まで。厚生労働省の調査では、卒園後に施設などからサポートを受けない子どもが2割にのぼり孤立の実態が明らかになるなど、卒園後の支援や「実家」としての機能は全国的な課題になっている。
成光学園ではこれまで「進学先や勤務先で辛いことがあった」などで帰ってきた卒園生に対しては、園長が個人としてアパートやホテルを借りて滞在させていた。矢部園長は「帰ってきても長く生活した環境ではない場所での滞在となる。『実家』の機能を果たすため何かできないか長年考えていた」と話す。
そこで敷地内に生活が可能なコンテナハウスの整備を決めた。時を同じくしてコロナ禍となったため、感染症対策も方針に追加。同園は県の要請で、保護者がコロナ感染し行き場のなくなった子どもの一時保護所となっているため、そこで交流が生まれた保健師にも意見を求めた。
コンテナハウスは全長5m、幅2・3m、高さ2・5m。シャワー、トイレ、洗面台が完備されている。感染症対策として高機能の換気設備を導入し、部屋の中には除菌作業に適した排水溝を設けた。床は北海道の住宅で使用される耐寒性に優れた断熱素材にした。
事業費はハウス2個の工事費と設置のための整地で合計1600万円。「厳しい財政状況での整備だったが、卒園生のことを思うと一刻も早く進めたかった」と矢部園長は振り返る。園は県のコロナ一時保護事業のため幼児棟を閉鎖せざるを得ず、20年、21年の2年間で赤字は3000万円にふくらんでいた。しかし、この事業を中断する選択肢はなかった。
「誕生日」に吉報
昨年11月29日。「借金をどう返していくか」と思い巡らせていたとき、弁護士から一本の電話があった。市内の地域住民(A氏)が亡くなり遺言書を開示したところ、学園に対して遺贈を希望しているとの内容だった。
A氏からはちょうど6年前、2016年の正月に「遺贈を考えている」と学園に電話があった。しかし口約束で終わり、以降連絡もなかったため突然の知らせに衝撃が走った。遺贈額は2千万円。感謝を直接伝えられない分、故人の思いを形にするため、今回の費用に充てることにした。
電話を受けた11月29日は、前園長の誕生日。「この1年半はコロナ対応で休みもなかったが、ハウスが完成し夢のようなタイミングで遺贈があり報われた思い。いつでも安心して帰ってこられる居場所になった」と矢部園長は笑顔を見せた。
児童養護施設 成光学園
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神奈川県座間市緑ケ丘4丁目20−21
TEL:046-251-0128
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