去る3月15日、創立60周年記念式典が行われた「座間市公民館」(入谷1の3097)。公民館と言えば、住民の学習・文化活動の拠点。しかし、まだ「座間町公民館」と呼ばれていた頃、公民館で結婚式が挙行されていた時代があった。今回は、公民館で実際に結婚式を挙げ、今年11月に結婚50年を迎える瀬戸昭光さん(75/座間在住)・トミ子さん(74/同)夫妻に、当時の思い出を取材した。
座間町公民館が、現在の座間市商工会館の北側に設立されたのは1954年。この時期に、国が提唱していたのが「新生活運動」だった。同運動は、衣食住の改善や冠婚葬祭の簡素化などを掲げるもので、公共施設での結婚式もその一環。座間町公民館でも結婚式が盛んになり、1955年から1967年までに300組の夫婦が誕生した。
「自然な選択」
職場で知り合った瀬戸さん夫妻が結婚したのは1965年。昭光さんは今の住まいから近い場所に暮らしていた。当時は近隣に式場もなく、公民館での結婚式は「自然な流れ」だった。
当日は、相模線下溝駅近くの美容院で着付けを行ったのち、地元の朝日写真館で記念写真を撮影し、公民館に向かったそう。式場は1階の部屋。広さ6〜8畳ほどに親類が集まり、新田宿の諏訪明神の宮司のもと誓いの言葉を述べた。2階和室で行われた披露宴には、会社の同僚などが駆けつけ、今の座間大通り沿いにあった魚屋「魚八」による鯛のお頭が振る舞われた。
今年、50年という節目を迎える2人。昭光さんは当時を振り返り「公民館ならではの、地元密着の良い結婚式でした」と話した。
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