暴力団のいない安全、安心なまちづくりに向けて各種団体や企業と情報を共有しようと、厚木警察署(鈴木美仁署長)は2月24日、JAあつぎ本所3階会議室で暴力団排除及び環境浄化連絡会議を初めて開催した。同署は団体や企業からの相談受付体制をさらに強化して、「暴力団の排除や組織の弱体化を図るため鋭意努力していく」という。
この連絡会議は、厚木市暴力団排除条例が今年1月1日に施行され、暴力団排除の気運が一層高まったことを受けて同署が主催したもの。同署管内の団体や企業、個人で組織する警察の協力団体、暴力団排除推進協議会(山口光正会長)が協賛。また、県内有数の歓楽街がある本厚木駅周辺が、暴力団の資金源になりやすいことから、環境浄化対策も喫緊の課題として会議が行われた。
この日は市役所や商工会議所、商店会連合会をはじめ、金融機関やコンビニエンスストア、ゴルフ場など、市内各種団体・企業からおよそ80人が参加。
冒頭、鈴木署長は、「暴力団からの不当な要求に対して、事を荒立てないようにと便宜供与してしまえば、条例がある中で逆手にとって脅してくることだって考えられる」と指摘。「色々な形で警察等にご相談いただいて、断固たる決意を持って拒否をしてもらいたい」と訴えた。
また、この日は、全国や県、市の暴力団の情勢や条例について、県警本部暴力団対策課や同署刑事第二課の警察官が情報を提供。さらに、違法風俗店の取り締まりや資金源になっている薬物取引についても触れたほか、質疑応答なども行われた。
今後は同推進協議会が中心となって、継続的に暴力団排除の取り組みを行っていくほか、同署が先頭に立って啓発活動を実施していくという。
同署刑事第二課では「暴力団や暴力団と思われるものからの不当な要求等があったら、早期の相談がかぎになる。厚木署や県暴力追放推進センター、警察本部暴力団対策課に相談してほしい」とコメントした。
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