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戸室在住島村進さん 「希望の世界」描く 認知症抱え初の絵画展

文化

公開:2024年7月19日

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クレヨンで作業をする島村さん
クレヨンで作業をする島村さん

 厚木市戸室のグループホームで暮らす島村進さん(73)が、7月23日(火)から26日(金)に施設内のイベントスペースで初の絵画展を開く。認知症と左半身まひの症状を抱えながら描きためた、四季や風景画などおよそ20点が並ぶ。

 島村さんは認知症対応型グループホーム「オーババーズセキサテライト」(厚木市戸室1の41の1)で暮らしながら、色鉛筆、鉛筆、クレヨン、水彩などの画材やちぎり絵などを使った作品制作を行っている。実際の風景を参考にしながら、「『こんな世界があったらいいな』と思う希望の世界」を描くことが多いという。

3カ月で40作品

 絵を描き始めたのは今年3月。それまでは入居者たちと一緒にぬり絵を楽しむ程度だったが、島村さんのぬり絵を見た職員の幸田裕介さんは「とても才能を感じた」と驚いた。「自分の好きな絵を描いてみては」と勧められ、島村さんは本格的な創作を始めた。

 作品を描く場所は自分の部屋や共同スペースで、没頭して6時間以上描き続けることもある。3カ月ほどで40点以上の作品を仕上げ、「絵を描いている時の集中力はすごい」と幸田さん。

 一つの作品に複数の手法を用いたものもあり、島村さんは「思ったままに、自由に仕上げたい」と創作のこだわりを語る。お気に入りの作品にあげた「花火」には、色鉛筆、絵の具、ちぎり絵が使われており、「鮎まつりも近いからね」と笑顔を見せる。

「周囲に感謝」

 島村さんは東京都で生まれ育ち、23歳の時に結婚して厚木市へ移り住んだ。10代の頃から調理師の職に就き、「氷彫刻を趣味にしていた職場の先輩から芸術の手ほどきを受けた。その頃から絵などに興味はあったかも」と、原点を振り返る。

 絵に一層関心を持つようになったきかっけは、06年に経験したバイク事故だった。入院中に障害のある人が描いた絵を見る機会があり、鮮やかな色彩の作品に魅了されたという。

 認知症の症状に加えて左半身にまひがあるものの、「周囲のサポートのおかげ」とマイペースで創作を続ける島村さん。展示会にはえりすぐりの20点を選び、「一生懸命描いたので、良かったらお越しください」と来場を呼びかけている。

 各日午前10時〜午後3時(入館は2時30分まで)。観覧無料。駐車場なし。

 問い合わせは株式会社ミュー【電話】046・221・9600へ。

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