厚木・愛川・清川 人物風土記
公開日：2025.12.05
第56回全国学校保健・学校医大会で日本医師会長表彰を受けた
元山 由美さん
清川村立宮ヶ瀬中学校勤務 61歳
生徒の健康と自立を支援
○…11月に横浜で開かれた「第56回全国学校保健・学校医大会」で日本医師会長表彰を受賞した。自身の仕事の重要な役割である健康教育について「健康であるために必要なセルフコントロールの知識を子どもたちに伝えること。また伝えたことを役立てて、自立した子どもに育ってもらえたらと思っています」と熱い思いを語る。
○…出身は富山県。高校卒業後、「人と関わる仕事」や「人を相手にして、何かサポートするような人の役に立つ仕事」をしたいという思いと、子ども好きであったことから養護教諭を目指した。神奈川県内の短期大学に進学し、卒業後は相模原市で教員生活をスタート。「地元に戻るつもりでしたが、夫と出会い結婚したので以来ずっと神奈川です」と笑顔で当時を振り返る。
○…教員生活の中で「もう養護教諭を辞めようかと思った」こともあったが「周りの教職員や生徒たちが支えとなって今がある」と感謝を口にする。生徒の安全と健康を守るための救命研修を積極的に受講するほか、「救急処置の日進月歩」を学び続け、常に知識を「アップデート」してきた。また、学級閉鎖や休校にまで被害を及ぼす感染症対策にも尽力。教室から生徒が手を触れる場所の消毒を徹底し、周辺校が大きな影響を受ける中で、被害を最小限に留めた実績を持つ。
○…１９９７年から厚木市内の学校で勤務し、現在勤務する宮ヶ瀬中学校には２年前に着任した。同中学校は来年３月に閉校式を実施するため、これに合わせて41年間の教員生活に幕を下ろす。退職後は「人と関わる場をつくり、これまでの経験や技術を活かしながら細々とやっていければいいかなと思っています」と、地域での穏やかな貢献を望んでいる。
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