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厚木・愛川・清川 社会

公開日:2025.12.05

交通安全特別企画
無事故で締めくくり安全第一の年末を
12月11日から20日は交通事故防止運動

 毎年12月11日から20日までの10日間は「年末の交通事故防止運動期間」。今年のスローガンは「夕暮れに歩行者を照らす照(しょう)time飲酒運転は絶対にしない・させない・許さない・そして見逃さない」。厚木警察署管内では、自転車事故が減少傾向にあるものの、高齢者が関連する事故や深夜帯の重大事故への警戒は依然として必要だ。同署に管内の事故傾向や2026年から導入される自転車の「青切符」制度について話を聞いた。

高齢者と「夕暮れ時」に警鐘

 神奈川県内での今年の人身交通事故件数(11月末時点)は1万9178件。死亡事故も増え死者数は昨年より23人多い119人となっている。

 県内の事故件数が増加する中、厚木警察署管内(厚木市・愛川町・清川村)では、自転車が関連する人身事故が123件(10月末現在)で、昨年同時期と比べ16件減少している。一方で、懸念材料もある。高齢者が関連する人身事故は10月末時点で179件発生しており、昨年同期比でプラス27件と増加傾向にある点だ。

 また、同署によると管内で発生した死亡事故を分析すると「貨物車」「二輪車」「(高齢)歩行者」という3つのキーワードが挙げられるという。発生時間も薄暮時間帯から深夜帯にかけて集中しており、同署では日没が早まるこの時期、ドライバーに対して早めのライト点灯を求めるとともに、歩行者へは反射材の活用を呼びかける。

「青切符」への関心高まる

 自転車の交通への違反が社会問題化する中、昨年11月には改正道路交通法が施行され、自転車の「ながら運転」と「酒気帯び運転」に対する罰則が強化された。同署によると、管内の自転車事故件数こそ減少傾向にあるものの、依然としてルール無視等の違反は後を絶たず、住民の関心も高まっているという。

 そこで注目されるのが、来年(2026年)4月1日から導入予定の「交通反則通告制度(青切符)」だ。これは16歳以上を対象に、自転車の比較的軽微な違反について反則金を納付すれば刑事罰を科さないとする制度。

 主な反則金の予定額として、携帯電話使用等(保持)は1万2000円、赤信号無視は6000円、一時不停止は5000円などが示されている。なお、「酒酔い運転」などの悪質な行為は従来通り赤切符(刑事手続き)の対象となる。

「責任の重さ」再確認を

 厚木警察署や各交通安全団体では、年末の事故ゼロを目指して啓発活動を強化する。12月13日(土)には厚木市文化会館で「厚木市交通安全市民総ぐるみ大会」を開催するほか、5日(金)夜には本厚木駅周辺で、飲酒運転根絶を訴える「ハンドルキーパー運動」も実施し、飲食店などへの協力を呼びかける。

 阿部勇署長は「安全に100%の保証はない。青信号や横断歩道であっても、必ず自分の目で安全を確認してから渡ってほしい。またドライバーの方はハンドルを握る責任の重さを改めて感じてほしい。被害者も加害者も不幸にするのが交通事故だ」と訴え、「年末年始は気が緩みがちだが、飲酒運転は絶対にしないよう、意識を強く持ってほしい」と呼びかけている。

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