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公開日:2024.12.13

SuperBigbang
激闘16年 全てに感謝
谷山選手引退セレモニー

  • 萩原市長から花束が贈られた谷山選手(右)

 「赤コーナーより谷山俊樹選手の入場です」、会場全体にコールが響き渡る。BigbangやK─1グループで激闘を繰り広げ、初代Bigbangスーパー・ライト級王者やWKA&WBKF世界スーパー・ライト級など四冠に輝いた谷山俊樹選手(谷山ジム・谷山歳於会長)の引退記念特別セレモニーが12月1日、横浜武道館で行われた。

 谷山選手は1988年生まれ。大学1年生で全日本学生チャンピオンとなり、2008年プロデビューを果たす。通算成績は34勝(11KO)11敗2分。Bigbang立ち上げから熱い戦いを繰り広げてきた。

 これまでの壮絶な戦いで2度の眼窩底骨折により、両眼にはチタンが埋め込まれている。同様の激しい衝撃を受けるとチタンが脳に刺さり、死に至る危険もあると医師から告げられていたことから引退を決意した。

 Super Bigbang48回目のリングが引退記念特別セレモニーとなった谷山選手。セレモニーでは拳を交えた戦友である武尊選手、卜部弘嵩選手、卜部功也選手、メインスポンサーである株式会社ケーラインの倉田昭英代表取締役ら関係者が駆け付け、花束を送った。

 10代の頃から親交のある卜部弘嵩選手は「俊樹君、現役生活お疲れ様。たくさんの苦労もあったが一緒に戦えてうれしく思う。これからはプロデューサーとしてBigbangを支えてほしい。ぼくも応援していく」とエールを送った。

 地元伊勢原を代表してリングに上がった萩原鉄也市長は「谷山会長や関係者が築いたこの団体をさらに大きくしてほしい。いつまでも俊樹君の応援団です」と語った。

 プロ格闘家として47戦、アマチュアを含めると100戦以上戦い抜いた谷山選手は「リングでの戦いは美化されるが、裏では過酷な練習や減量、けがでの入院など辛いことが多かった。試合のプレッシャーや恐怖で、一睡もできない日もあった」と振り返る。

 時おり涙をこらえながら「キックボクシングのおかげで人生が変わり、たくさんの夢や希望を見ることができた。選手としての16年間、格闘技をやることができて感謝している。このリングに上がる全ての選手にリスペクトを送りたい。現役選手の僕が、うらやましくなるような舞台をBigbangで作り、選手ファーストのBigbangにしていく」と力強く語った谷山選手。

 引退の10カウントゴングが打ち鳴らされると、会場からは引退を惜しむ声やその雄姿をしっかりと瞼に焼き付けようとするファンたちの熱い眼差し、「まだまだやれる」「ありがとう」などの大声援が送られ、ミスターBigbangは戦いのリングをゆっくり降りて行った。

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