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公開日:2025.08.08

伊勢原警察署
登山者カードの提出を
事前準備が遭難防止に

  • 登山者カードの説明をする北條リーダー

 8月11日(月・祝)の山の日に合わせ、伊勢原警察署(高橋章署長)は「山岳遭難事故防止キャンペーン」を8月9日(土)に大山阿夫利神社下社で実施する。今年1月から7月18日時点で伊勢原署管内の山岳事故は28件31人。依然として減少しない状況にあることから、同署山岳救助隊リーダーの北條保徳警部補に話を聞いた。

 伊勢原市の大山は、標高1252mで首都圏から近く、日帰りで登山するには最適な山として知られる。インターネットなどでも「初心者向けの山」として紹介されるなど、近年の登山ブームとも重なり多くの登山者が大山に訪れている。

 北條リーダーによると、「大山は登山口までバスで来られるなどアクセスも良く、登山初心者が多い。ただし大山は傾斜がきつく、岩場も多いため初心者には難しい面もある」と警告する。

 昨年は過去10年で最多の77件の事故が発生。死亡事故も1件発生している。今年もこれまでに28件発生しており、「昨年同様のペースになっている」と話す。

体力不足による疲労が原因

 救助者は40代から80代が多く(26件)、原因は気軽な気持ちで登山に臨み、体力・装備・計画が万全でないケースが多く見受けられるという。28件のうちほとんどが軽傷・無傷だが、特徴として体力不足による転倒や疲労が原因。救助者のほとんどは初心者で、登山経験が2、3回目くらいの人が多い。また近年は特に中高年に低山の登山が人気になっていて、初心者が多い要因の一つとみている。

登山者カードは必ず提出を

 さらに登山に必要な「登山者カード」の提出を怠っている登山者が多いことも指摘する。登山者カード(登山計画書)は氏名・住所のほか、入山時間、コース、緊急連絡先などの項目を記入し、大山観光案内所や伊勢原警察署などに提出する必要がある。提出することで、万が一遭難した際に、おおよその場所の特定につなげることができる。用紙は伊勢原署のホームページからダウンロード可能。救助者のうち、登山者カードを提出した人は一人もいないのが現状となっている。

登山アプリの活用も有効に

 「ヤマップ」や「コンパス」など登山に便利なアプリもあり、GPSで現在地や歩いたルートが一目でわかるため、遭難した時や救助を呼ぶ際に位置を伝えることができ、救助隊も迅速な救出につなげることができる。「登山者カードの提出はアプリで可能。危険箇所を示すなど便利な機能も多い。また水や食料などのほか、スマホの充電が切れた時のため、モバイルバッテリーもあると良い」と話す。

 伊勢原署では山の日や登山客が大勢やってくる紅葉のライトアップの時期などに合わせ事故防止キャンペーンを実施。登山時の注意喚起など声掛けを行うが、「大山は観光地と登山が一緒になった独特の場所であり、服装では観光なのか登山なのか声掛けの判断に悩むことも多い」と語る。実際にあった例ではサンダルなど街歩きのような軽装の登山客も多いという。北條リーダーは「山の危険性は標高ではないことを知って欲しい。その上で、事前に登山計画を立て、時間や装備、自身の体力などを考えて登山を楽しんでほしい」と話す。

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