伊勢原 人物風土記
公開日:2026.09.18
30回目の作品展を開催する「魅陶会」を立ち上げた 松岡 哲さん 岡崎在住 92歳
「好きだから」で半世紀
○…自身の作陶教室を卒業した生徒のために作った会「魅陶会」。卒業生有志の会は毎年1回、作品展を継続して開き、今年で30回目を迎える。記念展は10月9日(金)から11日(日)まで伊勢原市立中央公民館で開催する。毎回好評を博し、コロナ禍前はのべ1200人もの来場者が。作品発表のみで、販売は行わない。「技術向上のためにも販売した方が良いと言っているのだけれどね」とほほ笑む。
○…東京都出身。戦争による疎開で小学6年生の時に母の実家がある伊勢原に。伊勢原中、秦野高校を卒業後、横浜税関に勤務。陶芸との出会いは30歳代の初め。萩出身の高祖父の遺品に骨とう品が多数あり、古陶磁の美しさに魅了される。「自分も収集したい」という思いにかられ、横浜高島屋に足しげく通い、「高価で買えないから自分で作ろうと思った」。37歳の時に知人の紹介で陶芸家の門をたたき、1年半ほど修行。以降、独学で陶芸を習得する。
○…他人の陶芸展に足を運び、自身の感性に触れたものや伝統的な焼き物は一通り試した。「人がやらないことをやりたくてね」。50歳で退職し本格的に陶芸の道へ。教室を開いた当初は50人ほどの生徒が通い、自身の作陶活動に支障をきたすほどに。それ以来、教室で学べるのは2年にし、多くの卒業生を輩出している。「売れるあてもなく、単に好きだから始めた。新しいものをつくりたくて」。現在も創作意欲は溢れ、作陶活動を続ける。10月末に「大磯うつわの日」に出展。11月には個展も計画中だ。
○…料理が得意で、新しい調理器具に目がない。そば打ちも好評で、毎年大みそかに年越しそばをふるまうのが恒例になっている。ピザ窯も手作りするなど「凝り性でね」とほほ笑む。
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