横須賀市は大矢部にある市営公園墓地内に多くの人の遺骨を埋葬する「合葬墓(がっそうぼ)」を整備する計画を新年度予算案に盛り込んだ。2014年度からの3カ年計画で進める方針。1000区画を予定している。総事業費として約1億6千万円を見込む。
ひとり身の承継不安に対応
合葬墓は従来の墓地形式とは異なり、血縁関係などを問わずに地下の納骨室に複数の人の遺骨を一緒に葬るもの。少子化や核家族化の流れを受けて、市営・民間の霊園や寺院でこれを設ける動きが急速に進んでいる。
市では1999年に300区画の合葬墓を建てているが、永代使用を前提とする契約だった。今回の新整備計画では、墓の承継や維持に不安を感じている人が増えていることから”期限付き墓地”の導入を検討している。一定の使用期限を定めて、更新の申し出がない場合は合祀(共同埋葬)される仕組みとする方向だ。年数は決まっていないが、「他の自治体では20年から30年というのが主流となっていることから、これに準ずる考え」と担当課。使用料は1区画10万円前後がひとつの目安になるという。
市のスケジュールでは、2014年度に設計と地質調査を行い、2015年度に整備を完了させる。2016年度には使用者を募集して供用を開始する。
民間でも導入進む
民間でも合葬墓の建墓が進んでいる。市内の墓石販売会社は寺院の一角に共用型の永代供養墓を設けて、単身者や跡継ぎのいない夫婦などに案内。ニーズは年々高まりつつあるという。
長坂にある南葉山霊園では先ごろ、霊園内に墓を持つ人を対象にした合祀墓を建てた。将来承継者が途絶えた際の受け皿にする。
|
<PR>
横須賀版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|