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横須賀版 公開:2015年4月24日 エリアトップへ

里山再生 ネット寄付で挑戦者"志援" 湘南国際村で活動の農業法人

経済

公開:2015年4月24日

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農園を切り盛りする伊藤代表(右)と支援者の竹田さん
農園を切り盛りする伊藤代表(右)と支援者の竹田さん

 横須賀市と葉山町にまたがる湘南国際村「めぐりの森」の一角で、農業生産法人「森と畑の学校」(パラダイスフィールド)が、農業を通じた森林と里山の再生に挑んでいる。県が募った遊休地活用策で事業採択を受け、2013年9月に活動をスタート。だが、広大な敷地の開墾に必要な人手と運営資金の不足などで軌道に乗れていない。こうした状況の打開に向けて、同法人の協力者がクラウドファンディング(ネット寄付)を活用して資金や応援者を集めている。再生活動の周知も図りたい意向だ。

 民間事業者の開発計画がとん挫し、荒廃していた土地を県が無償で譲り受けた「めぐりの森」。緑の再生と保全を打ち出しており、それを実践する事業者として「森と畑の学校」が県から5haの土地を借り受けた。入植から2年、代表を務める葉山町在住の伊藤力さんが中心となって、土壌管理や下草狩りなどを行いながら畑を開墾してきた。無農薬栽培、少量多品種を掲げ年間で170種の野菜を生産しており、現在は都内で開かれているファーマーズマーケットや逗子のスーパー「スズキヤ」の一部店舗で販売されている。”農園スーパー”と名付けた独自の販売システムも設けており、「直接畑を訪れて、自分で収穫したものを量り売りで購入できる」と伊藤さん。農業に親しむことで食への関心を高めてもらうことを狙う。安心・安全な新鮮野菜の販売と農業体験。都市近郊の地の利を活かした新しい農業のビジネスモデルの確立をめざしている。

 ただ、課題も抱えている。そもそも事業用地だったため、肥沃な農地へと転用するには時間と労力が必要となる。伊藤さんともう1人の従事者、サポートメンバー数人の体制では、まかないきれていないのが実情だ。

事業を拡大させながら、農業を志す若者を受け入れることも思い描いているが、活動に関する認知度の低さがネックとなっており、進んでいなかった。

運営資金に充当

 こうした状況を改善していこうと、同法人の協力会社でファーマーズマーケットを運営している竹田潤平さんが、クラウドファウンディングを通じた応援プロジェクトを始動させた。開墾してきた畑を次のステージに向かわせるためのきっかけにしたいとしている。7000円から応援(寄付)することが可能で、金額に応じて里山で収穫した食材を味わえるほか、花や野菜の種を譲り受けることができる。ユニークなところでは、農園で飼われている子ヤギの命名権などの特典も用意している。

 協力の受付けは、モーションギャラリーのサイト内に詳細。【URL】https://motion-gallery.net/projects/NORAH-PARTY_HAYAMA
 

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