西浦賀の西叶神社で、176年振りに大規模な本殿改修が行われる。これに向けて来月2日(土)の夜、ご神体を仮殿に移す「遷座祭」が営まれる。高張提灯を掲げ、松明の明かりを頼りに海岸鳥居、紺屋交差点を参進行列してご神体を運ぶ。
銅板屋根のふき替えなど
西叶神社は平安時代の1181年に創建。現在の社殿は江戸時代後期の1842年に再建されたもので170年以上が経過している。これまで部分的に補修はされてきたが、銅板葺き屋根など建物全体の老朽化が目立つようになり、改修工事に踏み切ることになった。
江戸時代の名工と謳われた彫刻師、後藤利兵衛橘義光の作品で市の市民文化資産に指定されている拝殿内の74面の花鳥彫刻や本殿の漆塗りの補修なども行う。
工事は6月中に着手、2期に分けて行われ5年後の完成をめざす。総事業費は1億2千万円を見込んでおり、氏子会のほか、地域住民、参拝者などにも奉斎(寄付)の協力を呼び掛けて賄う計画という。「江戸後期の建築技術の粋と彫刻の美を備えた社殿に戻し、伝統神事継承と文化財保護に努めていく」と感見達也宮司は話している。
本殿からご神体を移す「仮殿遷座祭」は、同日の午後8時から9時の時間帯で行われる。仮殿は本殿の横にある社務所内となる。
遷座祭(せんざさい)/神社が神殿の造営や修理をする際に一時的にご神体を遷す祭儀。年限を定めて行う式年遷座祭と、社殿の補修など必要に応じて臨時に行う遷座祭がある。前者では20年に一度執り行われる伊勢神宮(三重県伊勢市)の式年遷宮祭などが有名
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