新型コロナウイルス感染拡大に伴い、活動が制限されている中学校の部活動。「チームメイトと最後に思い出を残したい」。不入斗中学校サッカー部で唯一の女子部員、松尾虹々夏(ここな)さん(3年)の願いが学校を動かした。
コロナ禍で、今年3月から4カ月間、部活動が自粛、公式戦も相次いで中止に。「このまま終わりたくない」。同校の慶長雅史校長に懇願した。そんな折、子どもたちに元気や勇気、希望を与えようと、一般財団法人シティサポートよこすかが主催する「アスリートによる巡回指導」を学校側が知り、松尾さんの思いを伝え応募。今月5日、現役プロサッカー選手の大久保哲哉さんによるサッカー教室が同校で実現した。
少年団でコーチを務める父の影響で、鶴久保小5年からサッカーを始めた松尾さん。その魅力に引き込まれ、中学入学後も体格で勝る男子部員と肩を並べ、レギュラーとして活躍。「精神面はかなり鍛えられた」と自身の3年間を振り返る。同部で主将を務める塚内大輝さんは「何よりもサッカーを愛し、真面目に努力する姿を見てきた」と松尾さんを評価する。
サッカー教室では、パスやドリブルなどの基礎練習のほか、終盤でミニゲームも実施。「大きな声を出す」「勝ちに行く姿勢を強く持つ」など、大久保さんが発する言葉一つひとつに部員たちは熱心に耳を傾けた。
最後に大久保さんから「人生で最も大切なのは行動すること。今回、松尾さんが勇気を出して声を掛けてくれたから私はここに来た。今後も夢にに向かって挑戦してほしい」とエールが送られた。松尾さんは「私の思いに賛同してくれた多くの人に感謝。これを糧に高校でもサッカーを続けたい」と笑顔を見せた。
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