腰椎椎間板ヘルニアや側弯症といった患者の痛みを和らげ、症状の悪化を防ぐコルセット。小川町にある(有)湘南グッドライフインダストリーの大石好幸代表は、義肢・装具を製造する会社をターゲットにコルセットの型紙と体幹装具のデザインを販売する新ビジネスに乗り出そうとしている。
車椅子や介護ベッド販売、バリアフリー住宅提案などを手掛ける同社。グループ会社には(有)湘南義肢研究所があり、病院から依頼を受け、体幹部に装着するコルセットを製造している。すべて一人ひとりの形状に合わせたオーダーメイドで、従来は職人の手で石膏を削って型を取り、その型紙から作った幾つものパーツを縫合して完成となる。ただ1日10枚作るのが限度。”患者第一”の医療現場からは待ったなしで注文が入り、生産が追いつかなかった。
そこで8年程前、国の補助金を活用して、レーザーとカメラで身体をスキャンして3次元データを取り、石膏の代わりに型となる発泡材を削る機器を導入。商品均一化や時間効率化を図った。患者に触れずに製造が可能なため、コロナ下でさらに需要が増えたが、一社で作れる量には限界があった。「職人や設備不足に悩む同業他社に手間の掛かる技術を共有できないか」。業界内で連携し、日常生活で不便を強いられている患者にいち早くコルセットを届ける仕組みを考案。来年末の供給を目指し、受注生産システムを検証中で「人が健康で社会が元気であり続けられれば本望」と大石代表は語っている。
【企業DATA】2006年創業((有)湘南義肢研究所1973年創業)/小川町27/【電話】046・804・3030
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