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横須賀・三浦 人物風土記

公開日:2023.02.10

金融教育に関する実践報告コンクールで優秀賞を受賞した
高岡 政晴さん
夏島小教諭 32歳

わくわくから学び広げて

 ○…担任を務める夏島小5年生が、今年度の総合的な学習の時間を通してお金の価値について理解を深めたユニークな授業。取り組みが評価され「金融教育に関する実践報告コンクール」で優秀賞を受賞した。コロナ禍、自己研鑽のため様々な実用書を読む中で自身の経済や金融に対する知識の浅さを実感。同時に教師として学校教育でもお金の役割や大切さなど金融リテラシーを啓発できないかと思い立った。

 ○…「コーヒーを買うならコンビニ?カフェ?」。身近なテーマをもとに双方の価値を見つけるところから授業が始まり、最終目標を「皆で稼いだお金でふるさと納税に寄附する」と決めた。税理士や市職員、実演販売士を講師に招き”使う・稼ぐ”を多角的に学習。クラスで意見を出し合い、手作り雑巾などを販売する地域イベントを2度開催して、約2万5千円を売り上げた。

 ○…「将来は小学校の先生になる」。そう心に決めたのは小4の時。担任に話を聞いてもらったり、休み時間に遊んでもらううちに「自分もこんな先生になりたい」と夢を持った。この数年は感染症対策によって制約の多い子どもたちとの向き合い方を模索する日々が続く。課外学習や行事など、児童の成長に欠かせない体験の場が減少した現状も危惧。「わくわくする学びを届けたい」

 ○…人が一生付き合っていくにも関わらず、日本ではタブー視されやすいお金の話。職業観や勤労観を養う趣旨とはいえ受け入れられるか挑戦だったが、児童は自ら考え行動してくれた。「品物を売るのではない。気持ちを売るのだと話した子もいた」。そんな5年生の担任も残りわずか。「成長していく様子に教師となった喜びを改めて教えてもらった。子どもたちにも感謝したい」

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