第2次大戦後の混乱期に横須賀で生まれたGIベビー、木川洋子さんが実母を探すドキュメンタリー映画『Yokosuka 1953』が11月18日(土)から横浜市中区長者町の横浜シネマリンで上映される。2022年11月に公開され話題を集めた作品。映像作家で和歌山大学教授の木川剛志さんが監督を務め、忘れられつつある戦後の悲劇に光を当てた。
GIは米兵の俗称。戦後の混乱期、進駐軍の占領下となった横須賀などでは将兵と日本人女性の間に生まれた"混血児"であるGIベビーが2万人から3万人存在したとされる。多くの子どもたちは日本に置き去りにされ、偏見や差別を受けて育った。養護施設に預けられた後、養子縁組で英米に渡ったケースもあったという。
今作品の主人公である木川洋子さんは、1947年に米兵と思われる父と日本人の母である木川信子さんの間に生まれた。養育が困難な状況の中で信子さんは娘を海外養子縁組に託し、53年に養父母とともに渡米した。それから66年、洋子さんは実母と連絡を取ることも日本に帰ることもなかった。
はじまりは木川監督のSNSに届いた「木川信子を知っていますか?」という不思議なメッセージ。洋子さんの娘が「木川」という名字だけを頼りに送信してきたものだった。木川監督はこれをきっかけにして歴史の波に翻弄されたひとりの女性の悲痛な過去を知るようになり、実母を探す手伝いを決意する。横須賀で洋子さんを知る縁者を見つけ出し、横浜で当時の混血児たちの状況を調べ、信子さんが終焉を迎えた東京都八王子までの足跡をたどっていく。
初日と19日(日)は午後3時10分上映開始。同月27日(月)までゲストを迎え、戦後混乱期の日本における混血児や街娼などをテーマにしたトークもある。スケジュールは上映館のHP(【URL】https://cinemarine.co.jp/)を確認。
|
<PR>
横須賀・三浦版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>