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公開日:2025.07.18

三浦市議会
新市長、厳しい船出
答弁巡り空転、SNS動画の謝罪も

  • 答弁する出口市長

 三浦市の出口嘉一市長にとって初めて迎える市議会7月定例会が10日、開会した。一般質問に立った一部議員が「質問と市長の答弁がずれている」として休憩を求め、数時間空転するなど波乱含みの展開となった。

 「誰もが住みやすいまちづくりを進める。情報公開を徹底し、市民が市政に意見を言いやすい環境を作る」――。開会に先立ち、出口市長は壇上で力強く所信を述べた。だが、先の市長選で市議13人のうち10人が前職の吉田英男氏を応援する厳しい状況の中、選挙期間中の自身のSNS運用を巡り謝罪に追い込まれるなど、20年ぶりに誕生した新市長は難しい対応を強いられた。

止まらない追及

 出口眞琴市議(自民)は、一般質問で「選挙公約に学校施設の修繕を行うとあるが、全てを直すのか。一部なのか」と質した。出口市長は「議会閉会後に全ての施設を視察して、優先順位の高いものから順に行う」と答弁。出口市議が「聞いていない。当選するための公約では」と指摘したのに対し、市長は「考えは変わっていない」と反論した。同市議は答弁を整理するよう何度も休憩を要求した。

 再開後は、出口市長が当選前に投稿した動画の事実関係に関する追及が相次いだ。「動画内で、市社会福祉協議会の職員がパワーハラスメントを受けているとの印象を誘導しかねない発言をした」との批判に対し、市長は「誤解が生じる部分があった。政治家の立場として責任を感じる」と謝罪した。吉田氏を支持した無所属議員による新会派「三志会」の溝川幸二市議は、10億円規模の価値があった旧三崎中学校跡地を当時の市当局が約2億円で売却したと非難する動画の根拠を質問。市長は「私自身で調べた結果、取引に問題があるという趣旨の発言をした。ネットの情報をもとに、地価を試算した」と釈明。その上で「(売却計画を議論した)総務経済常任委員会の議事録を網羅できていなかった。一般市民の肌感覚で売却額が安すぎると考えた」とした。3日間の一般質問で計12人の議員が登壇したが、「市長は日本共産党に所属していたのか」(出口市議)などと市政運営と直接関係のない質問が目立った。

傍聴席も混乱

 新市長の船出とあり、定員22人の傍聴席に50人以上が詰めかける異例の事態に。市議会事務局は急きょロビーを開放し、議場の音声を放送する対応をとった。一部の傍聴人が議場でやじを飛ばし、神田眞弓議長が注意する場面もあった。

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