「まちなかアカデミー市民の会」の会長を務める 田中 尚武さん 逗子市久木在住 67歳
逗子を文化薫る街に
○…「まぁ忙しいけど、色々やってることが元気の素かな」。紳士的ないでたちの67歳。にこりと笑う温和な笑みが印象的だ。名刺の裏にずらりと並ぶ肩書きの数々。仕事関係もあるが、その多くは自身が関わる市民団体のもの。そのひとつ「まちなかアカデミー」は市のまちづくり基本計画を推進するほととぎす隊の部会の構想から発足した団体。「目標は壮大ですが、現状と照らし合わせて一つ一つクリアしていきたい」と本格始動を前に気概も充分だ。
○…逗子を街全体から文化が薫る街に―。それがまちなかアカデミーを立ち上げたきっかけ。「逗子には様々な分野で活躍されている文化人が多数いる。そういう人たちを起点にして街の色んなところで文化交流ができたら」。そのために考え出したのが街全体を大学のキャンバスに見立てる構想。「欧州の大学では街全体に校舎が広がっていて街一体で学校を盛り上げる雰囲気になっているんですよ」。文化も同じ。公共施設だけに限らず、駅前や広場、喫茶店など様々な場所で文化を発信すればそれが街全体に広がっていく。「実現できればきっと逗子がより魅力的な街になる」。
○…早稲田大学を卒業後、大手広告代理店に入社、定年まで勤め上げた。その経験は今にも活かされている。「企画を練ったり、仕掛けたりするのは元々好きな性分。想いを形にしていくのはやりがいがある」と心根は今も現役さながら。また自身は生まれも育ちも逗子。「自分が培ったノウハウが地元に活かされるのが嬉しい」とにっこり。
○…本格的に事業を展開するのは24年度から。今年4月からはモデル事業がスタートする。「何年かかるか分からないですが、軌道にのってきた時に市の内外から『逗子の文化って素晴らしいな』と思ってもらえれば」。街かどに響く音楽、カフェで街づくりを語り合う人々、今はまだ白いキャンバスにこれから様々な逗子の未来図が描かれていく。
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