県と沿岸市町との情報伝達訓練に合わせ葉山町は先月29日、マグニチュード(M)7の県西部地震を想定した津波訓練を実施した。訓練では森戸海岸の海水浴客や沿岸地域の住民など212人が参加。警報から避難場所までの経路や所要時間を確認した。町によると津波避難の実動訓練は平成19年以来。
訓練では午前9時58分に県西部を震源地とする震度7の地震が発生したと想定。午前10時に森戸海岸と沿岸付近などに大津波警報を伝える防災無線を流した。
町によると森戸海岸の訓練では無線後およそ3分ほどで全員が海からあがり、浜辺の海の家付近まで避難したという。
また沿岸地域では町内会ごとに避難訓練を実施。参加者らは町の津波ハザードマップを手に町がバッファゾーンと定める海抜6m以下の道を通らないように注意しながら、避難場所に向かった。参加したあずま町内会の萩原幹子会長は「住民の意識として、海沿いに住んでいるにも関わらずこれまで津波に楽観的な部分があった。町内会ぐるみで訓練をすることで周囲の人と避難への意識を共有することができた」と話した。
海抜表示検討も
また沿岸地域では各自が高台に避難後、堀内の防災広場に集合し、閉会式を行った後解散した。閉会式で森英二町長は「訓練は繰り返しが重要。今後町としても継続的に訓練をやっていく。今後町内各所で海抜の表示を行うなど対応を検討したい」と話した。
町の防災担当者は「天気が良くなかったにもかかわらず多くの参加があり、住民の防災意識の高まりを感じた」と話した。
避難訓練は、県が相模湾沿岸市町と実施した情報伝達訓練の一環。葉山町以外では小田原市や真鶴町などでも行われた。
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