映画史に名を刻む名優がかつて、撮影で葉山に訪れていた――。「健さん」の愛称で親しまれ、昨年11月に他界した映画俳優、高倉健さんを偲ぶギャラリー展「映画『海峡』高倉健と葉山のロケ風景」が4月14日(火)から町立図書館2階の葉山まちづくり館で始まる。かつて葉山で撮影された映画の一場面や撮影の合間の様子を紹介し、往年の姿を辿る。
まちづくり館で企画展 14日から
NPO法人葉山まちづくり協会の主催。映画「海峡」(1982年公開)は青函トンネルの開通に執念を燃やした国鉄技師らの物語で、主演の高倉さんはストイックでひたむきに生きる男、阿久津剛役を演じた。
葉山町が登場するのは高倉さんが病床の父を見舞いに生家を訪れるシーン。設定上は倉敷(岡山県)だが、当時偶然近くを通りかかった映画スタッフが町内にあった趣きのある民家に目を留め、ロケ場所として使わせてほしいと依頼したという。撮影現場になったのは一色にある鈴木武さん宅。木造の邸宅は今年築100年を迎えるといい、外観は一部改装をしたものの、現場となった縁台や仏間も当時そのままに残されている。撮影に臨む高倉さんを目にしたという鈴木さんは「当時50歳くらいで役者としていい時期だったんじゃないかな。直接は話していませんが気取った感じがまるでなくて恰好良かった」と印象を振り返る。
撮影の様子を収めた写真はおよそ数十枚。長年、保管したままだったが、まちづくり協会のメンバーが件のエピソードを聴きつけ、企画展を催すことになった。ギャラリー展では鈴木さんの協力のもと、映画の紹介とともに撮影の合間に高倉さんを撮ったスナップ写真やサイン入りの色紙を展示する。いずれも初めて一般公開する鈴木家秘蔵の品々だ。「映画では見ることのできない風景や表情を通じてありし日の健さんに会いに来ませんか」と同協会。時間は午前10時から午後5時30分。入館無料。月曜ほか休館。6月14日まで。問合せは同協会【電話】046・876・0421
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