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加地邸 活用目指し修繕費募る 一般公開や民泊も視野

社会

掲載号:2019年5月31日号

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加地邸の前でチラシを手にする武井さん
加地邸の前でチラシを手にする武井さん

 葉山町一色にある「加地邸」が大きく生まれ変わろうとしている。築90年以上が経過し老朽化が進むなか、加地家から建物を継承したオーナーが、意匠はそのままに、民泊施設やスタジオとして使えるよう修繕を計画している。現在、費用の一部をクラウドファンディングで募っており、「多くの人にこの取り組みを知ってほしい」と関係者は呼び掛けている。

 加地邸は、商社や保険会社の重役を務めた加地利夫の別荘として1928(昭和3)年、竣工した。近代建築の三大巨匠に数えられ、帝国ホテル(旧本館)などを設計したアメリカ人建築家フランク・ロイド・ライトの高弟として、国内のライト建築全てに関わったことで知られる遠藤新が設計。

 遠藤は数多くの公共施設や住宅、ホテルなどを手がけたが、「葉山の加地邸」はその代表作。建物だけでなく家具や照明など総合的に設計する「全一」という思想を体現したライト式住宅の頂点として評価されている。山の傾斜に合わせた構造のため、1階と2階という作りではなく、各部屋が多層的な構成になっているのも特徴だ。

 加地家が個人宅として住み続けていたが、2016年、川崎市の株式会社ヨネヤマで取締役などを務める武井雅子さんに引き継がれた。「当初のまま家具も残っていて大変貴重。光や風をうまく取り込み、住む人への配慮が細部まで行き届いたデザインは、今でも輝きを放っている」

 これまで、ドラマや映画の撮影に利用されたほか、葉山芸術祭では「加地邸をひらく」と題したオープンイベントを実施。昨年は500人、今年は600人以上が町内外から来場した。

目標500万円

 イベントでは「後世に残すべき名建築」と応援する声が多く寄せられたというが、課題となるのは資金面。当時の材料や手法を使った修繕を目指しており、その費用は9千万円にものぼる。

 武井さんは「いかにマネタイズしながら残していくかが重要」と語り、建物を一般公開し、民泊やスタジオとしても利用できるよう計画している。その第一弾として現在、費用の一部をクラウドファンディングで募っている。目標は500万円で、集まった資金は下水や屋根の修繕に充てられる。「取組を知っていただき、加地邸を未来へつなぐ一員になってほしい」と呼び掛ける。6月24日(月)締め切り。詳細は「加地邸レディーフォー」で検索を。

展示を開催

 また「加地邸と動く彫刻・伊藤隆道展」が6月14日〜16日、21日〜23日、28日〜30日、7月5日〜7日、12日〜15日の毎週末、開かれる。「動く彫刻」の第一人者で、東京藝術大学名誉教授・伊藤隆道さんの作品が展示される。入場無料。住所は葉山町一色1706、京急バス「旧役場前」下車徒歩3分。駐車場はない。

 問い合わせは【電話】044・211・1711または【メール】m-takei@topyoneyama.comへ。

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