葉山町は今年6月から8月にかけて真名瀬地区で行った「生ごみ分別収集実証実験」の調査報告書を11月10日、町ホームページで公開した。分別はおおむね問題なかったものの、生ごみの収集回数については「週1で困った」という声が8割以上にのぼった。
町は現在、クリーンセンター再整備事業を行っており、生ごみを堆肥化する資源化処理施設の建設工事を進めている。
これに伴い、現在の「燃やすごみ」から調理残渣などの「生ごみ」とティッシュや紙おむつなどの「燃やすごみ」を分別する必要がある。実験ではこうした分別方法に関する課題抽出に加え、「大きな財政負担を避けるために」と町が想定する「生ごみ週1回、燃やすごみ週1回」での収集を実施した。
アンケートでは、週1回の生ごみ収集に対して86%が「困ったことがあった」と回答。夏季に実施されたこともあり、保管時の臭いやコバエ等の発生に苦慮している声が多く寄せられ、防臭剤の購入や殺虫剤の散布、冷蔵庫や冷凍庫に保存するなどして対応していた事例があった。
また、燃やすごみの週1回収集に関しては38%が「困ったことがあった」と回答。紙おむつやペットのふんが出る世帯で匂いや保管場所に困るケースが見られ、住民サービスの根幹にかかわる制度設計に大きな課題が浮き彫りとなった。
分別品目については、おおむね問題なく進められたものの、細かい部分に燃えるごみとの整合性を巡って疑問の声が寄せられ、報告書で「定義についてわかりやすくする必要がある」とした。
昨年10月から12月にかけて行われた上山口地区での実証実験では、生ごみの週1回収集について「畑に埋めた」などの同地区ならではの対応をしたケースが見受けられたものの、約71%が「困ったことがあった」と回答している。
町環境課は「臭いについては蓋つき容器が効果的だったが、数が少なかったため今後検証してきたい」とコメント。今月から1月にかけて三ヶ浦地区で実証実験を行っており、引き続き寄せられた声を制度設計に生かしていくという。
生ごみ資源化処理施設は2025年2月の竣工を予定している。
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