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公開日:2025.07.25

パラサーフィン西久保さん
全日本選手権で初V
「障害ある人に勇気を」

  • 賞状を手に笑顔の西久保さん

  • 波に乗る西久保さん

 障害のある人のサーフィン大会「第3回NSA全日本パラサーフィン選手権」が6月28日、三重県志摩市で開催され、逗子市久木在住の西久保涼子さん(53)が視覚障害クラス(VI―2Mix)で初優勝を果たした。

 西久保さんは約10年前に網膜色素変性症という視野がだんだん狭くなる病気を発症。現在はトイレットペーパーの芯から正面を覗いている程度の視野しかない。

 趣味だったサーフィンも視野が狭くなるにつれて、他のサーファーの邪魔になることが増え、いつしか海に入らなくなっていた。そうした中で昨年、あるボランティアの活動でパラサーフィンの大会の手伝いをした際に、身体障害だけではなく、視覚障害のクラスもあることを知り、挑戦しようと決意。夫の協力も得て練習を再開し、今年5月に静岡県牧之原市で行われた「第4回静波パラサーフィンJAPAN OPEN」に出場し優勝。続いて全日本選手権でも勝利を収めた。

 7月22日には桐ケ谷覚逗子市長に優勝報告を行った。西久保さんは「市長にお会いすることで、逗子で同じ視覚障害のある人に勇気をもってもらったり、声を上げやすくしたりしたかった」と話す。逗子市内は現在、障害者の外出支援を行うガイドヘルパーの数が足りず、結果として視覚障害者は外に出られない生活を強いられる。「行政として人材の育成に取り組んでほしい。今回の事がきっかけになれば」と期待を寄せる。

 「成績がどうこうでなく、活躍することでメディアなどに出て、いろいろな人の目に触れる機会が増えて、障害のことを理解してくれたり、手を差し伸べてくれたりする人が増えてくれたらうれしい」と語った。

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