逗子・葉山 トップニュース社会
公開日:2025.07.25
ALS患者支援団体
「ゆめばす」希望乗せ始動
「楽しみは生きる力」
ALS(筋萎縮性側索硬化症)患者を支援する「一般財団法人すこやかさゆたかさの未来研究所」による、患者の外出機会創出のために改装救急車を無償で貸し出す「ゆめばす」プロジェクトが7月19日に始動し、同日市内で記念セレモニーが行われた。
同プロジェクトは昨年5月、同財団代表理事の畠中一郎さんのもとに、知人の山口修さんから「救急車はいらないか」という申し出があったことから始まった。救急車は山口さんの母親が2011年に三浦市に寄付、その後19年から横須賀市の衣笠病院で使用され、昨年その役目を終えたばかりだった。
改装費用捻出のため昨年10月から11月にかけクラウドファンディングを行い、目標450万円に対し約550万円を調達。赤色灯を外したり、電動車いすを持ち上げるリフトを設置するなどし、6月に完成した。
式典でそれぞれの想い
式典で畠中さんは「この日を迎えて感無量。患者さん、ご家族が生きていくことの楽しみのためにフルに稼働することを期待する」と思いのたけを語った。
寄贈者の山口さんは「たくさんの方がゆめばすで多くの出会いと感動と輝きときらめきを味わってもらいたい」と期待を寄せた。
予約第一号者の松山博さん(78/平塚市)は声が出せないため、娘の三竹真実さんが「車椅子だからといって外出の楽しみを諦めない社会の実現に向け尽力されてきた畠中さんらに感謝。療養生活に楽しみが叶えられることは生きる力になる。妻と初めてデートした箱根に行ってみたい」とメッセージを代読した。
詳細や利用申し込みは同財団ウェブサイトで。
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