四輪駆動の軽ワゴン車を使った「江の島救急車」の運用が4月6日から始まった。救命資機材や傷病者を乗せるストレッチャーを積載しながら山道や狭い道を走行することができ、江の島島内で発生した救急事案に迅速な対応が可能になる。
道が狭く起伏に富んだ江の島は従来の救急車両では島入口のロータリーまでしか入れず、それより先の現場へは救急隊員が車両から担架を持ち出して運んだり、消防用の軽自動車に救命資機材を積んで向かったりするなどの対応をしてきた。後部座席にストレッチャーを装備した「江の島救急車」の導入により、現場への到着時間短縮だけでなく、容態の悪化が懸念される傷病者を無理のない体位で安全に搬送することができ、救命率向上が期待されている。車両は国道134号線沿いの鵠沼出張所に配備され、島内で救急事案が発生した時に出動する。
同日にサムエル・コッキング苑前で開かれた運用開始式には鈴木恒夫市長をはじめ、江の島振興連絡協議会の湯浅裕一会長や島民らが出席。ダミー人形を使った救急搬送のデモンストレーションも行われた。
島内で和菓子店を営む湯浅会長は「山地区の急病人やけが人への対応が長年懸案事項だったので、『江の島救急車』の導入は我々事業者としても心強い」と期待を込めた。
藤沢市消防局は「島民や観光客の安心のため、今後も消防力の強化を進めていく」と話した。
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