江の島と対岸の国道134号線をつなぐ江の島大橋が3車線化され、3日、供用が始まった。来年江の島で開催される東京五輪セーリング競技に向けた会場整備の一環で、週末や大型連休中に長年課題となっていた渋滞の緩和に期待がかかる。県の事業で同日、記念式典が開催された。
事業区間は江の島大橋(324m)を含む約900m。橋部分は幅を1・4m拡幅し、中央分離帯をなくすことで江の島方面に向かう道路を1車線から2車線に増やした。両方向の車道に沿って、自転車専用レーンも新たに設けた。
島内入口そばには江島神社の参道近くに「江の島なぎさ駐車場」があるが、休日を中心に入場待ちをする車で渋滞が慢性化。特に大型連休中は島内から国道付近まで車列が伸びることが常態化していた。県砂防海岸課によると、長年地元からも改善を要望する声が寄せられていたという。3車線化で駐車場に入場する車列と島内奥に直進する動線を分け、渋滞の緩和を図る。
江の島大橋は湘南港を建設するための工事用道路として1962年に竣工。2年後の東京五輪の開催に合わせて一般利用が始まった。
事業費は約13億円。江の島が再び五輪のセーリング会場に決まったことを受け、2017年6月に着工、県が会場整備の一環として工事を進めてきた。江の島大橋の3車線化について同課では「渋滞が緩和することで、公共交通機関や緊急車両の通行もスムーズになる。観光振興面にもプラスに働くはず」と話した。
レガシーの一つに
同日、江の島ヨットハーバーで式典が開かれ、黒岩祐治県知事を始め、国や県などの関係者らが完成を祝った。県は五輪会場整備を1年前倒しで進めてきた経緯があり、黒岩知事は「1年前の完成は素晴らしいこと。これを機にさらに機運醸成を図りたい」、鈴木恒夫市長は「橋は大会後も地元の役に立つ。感謝申し上げたい」と述べた。
この日はセーリング艇の整備や大会の進行や安全管理するための江の島セーリングセンターも開設。関係者にお披露目された。
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