藤沢 トップニュース社会
公開日:2020.02.07
ノーベル化学賞
吉野さん、名誉市民に
地域貢献にも意欲
昨年ノーベル化学賞を受賞した、遠藤在住で旭化成名誉フェローの吉野彰さん(72)に先月30日、藤沢市名誉市民の称号が贈られた。同日市民会館で顕彰式が行われ、約千人の市民らが集まり、偉業を称えた。
会場からの盛大な拍手で迎えられた吉野さん。鈴木恒夫市長から名誉市民証と、藤沢マイスターのノグチミエコさんが作成したガラス製プレートの記念品が手渡された。吉野さんはこの日誕生日を迎えており、「72歳、年男でございます。こうした日に、称号を頂いたことに非常に感銘を受けております」と笑顔で話した。
大阪府出身の吉野さんは旭化成に就職後、川崎市の研究所に配属され、以来40年以上、藤沢で暮らしている。「関西なら芦屋、関東なら湘南に住みたいと思っていた。藤沢は気候が穏やかで、夏は冷房がいらないくらい風通しが良い」と地元愛を語った。さらに市民に向けて「私ができることがあれば協力したい」と意欲を見せた。
称号を得た感想は「市内在住で初めてのノーベル賞を受賞ということで、市民の皆さんに元気を与えられたかなと思う」と話し、子どもたちに向けて「感受性が強い時期に聞いた私の言葉が、刺激になってくれれば」と期待を込めた。
顕彰式後には「リチウムイオン電池から考える未来社会」をテーマに講演=2面に関連記事=を行い、講演後にはサプライズの誕生日祝いで地元特産のブドウ「藤稔」を使ったワインが、湘南江の島海の女王の石川舞さんから渡された。
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