片瀬の龍口寺で11日、開祖日蓮の4大法難のひとつ「龍ノ口(たつのくち)法難」750年を記念して、50年ぶりに宗門法要が行われた。東京と神奈川地域にある日蓮宗の寺院から約40人の僧侶が参加し祈りを捧げた。
同日、本堂には白装束をまとった僧侶らが並び、約1時間半にわたり経を読み上げた。
「龍ノ口法難」とは、1271(文永8)年9月12日に、日蓮が幕府から処刑されそうになった事件。日蓮は現在龍口寺がある龍ノ口刑場へ連行されたが、江の島の方角から差す強い光が斬首しようとする役人たちの目をくらませ、難を逃れたと伝えられている。その後、弟子がこの場所に堂を建立したことが、同寺の始まりとされる。
同寺では、毎年9月11から13日にかけ「龍ノ口法難会」として法要を行い、門前には夜店も立ち並びにぎわいを見せる。特に、日蓮が刑場に連行される途中、「桟敷の尼」が鍋ぶたにのせた黒ゴマの牡丹餅を食べさせたという故事に由来する「難除けの牡丹餅」は有名。法要のあと、堂内一杯に集まった参詣者に高所から牡丹餅がまかれ、例年多くの参拝客が集まるという。今年はコロナウイルス感染拡大防止のため、関連行事はいずれも行われなかった。
浮世絵館でパネル展
藤澤浮世絵館では、龍ノ口法難750年を記念して、江戸時代の龍口寺の出開帳を記録したパネル展示が10月25日(日)まで開かれている。
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