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藤沢 経済

公開日:2021.07.16

未利用魚を南仏漁師料理に
飲食店が網元と商品化

  • スープ・ド・ポワソンを手にする菅原さん(左)と浜野さん

 フレンチ伝統の技で湘南の未利用魚に新たな価値を――。

 飲食店ターブルオギノ湘南T―SITE店(辻堂元町)が、網元・浜野水産(片瀬海岸)からシラス漁の未利用魚を活用し、南仏の漁師発祥の郷土料理「スープ・ド・ポワソン」として商品化した。パスタなど同店ランチビュッフェメニューに使用しているほか、5月中旬から浜野水産で家庭用に200g788円で販売している。

 きっかけはシェフの菅原拓弥さん(28)と船頭の浜野展行さん(34)がサーファー仲間だった縁。雑談の中で、網にシラス以外の魚がかかっても、値が付きにくく、海に戻している現状を知った菅原さん。地産地消として、仏料理シェフの経験を活かした一案を思いついた。

 浜野水産から仕入れた未利用魚、小型のイワシやサバ、コノシロなどを、香味野菜と煮て、こすと、魚介のうまみが詰まった濃厚なスープ「スープ・ド・ポワソン」の完成だ。

 菅原さんは「この土地で採れる恵みを無駄なく食べられる」、浜野さんは「活用できていなかった魚に価値を見出してもらえてありがたい」と笑顔を見せた。

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