神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
藤沢版 公開:2021年8月20日 エリアトップへ

トランポリン教室、人気も課題抱え 知的障害者に運動の場を (一社)善行大越スポーツクラブふれあいケアトランポリン

社会

公開:2021年8月20日

  • X
  • LINE
  • hatena
スタッフの声援を受け跳ねる少年
スタッフの声援を受け跳ねる少年

 東京パラリンピックを複雑な思いで見つめる人もいる。「大会で光が当たるのは、主に身体障害者。スポーツに関して知的障害の人たちが置かれている状況も多くの人に知ってほしい」。そう話すのは知的障害者のトランポリン教室を開催する(一社)善行大越スポーツクラブの理事・渋谷弥生さん。身体や知的など、障害の垣根を超えた環境整備の必要性を訴える。

 8日、善行小学校体育館。競技用トランポリンの上で夢中になって跳ね続ける少年に「いいジャンプ」「そうそう、上手い」と絶え間なく明るい声援がかかる。

 同クラブは総合型地域スポーツクラブとして2006年に発足。知的障害者の受け入れは10年前に始め、利用者は市内全域から幼児から成人まで約50人。リピート率は100%といい、キャンセル待ちのクラスもある。

 人気の一方、運営面では課題も抱える。非営利活動の中でも障害者スポーツは赤字が常態化する傾向に。特に顕著なのが人件費で、成人の知的障害者には補助が複数名必要なこともあるが「利用者への負担を強いられない」と1回1500円ほどの利用料金を据え置く。渋谷さんは「一団体では限界がある。受け入れる団体が増えたり、行政の補助など、支援の輪が広がれば」と願う。

 こうした課題の背景には、知的障害者のスポーツに対する社会的な理解不足がある。「障害者が利用できる施設や団体も、多くの場合想定しているのは身体障害。知的障害者の受け皿が圧倒的に足りない」と渋谷さん。市内でも養護学校以外で気軽に運動できる場所は限られ、年齢が上がるにつれ、場所が少なくなるのが実情という。

 環境の改善にはこうした状況をより広く知ってもらう必要があるが、東京パラリンピックで知的障害者の参加枠は陸上、卓球、水泳の3種目にとどまる。「パラリンピック=身体障害者のためのスポーツというイメージが定着してしまわないか」。そんな懸念が頭をもたげる。

 身体の障害と同じように、知的障害の中身も多様だ。個々に合わせサポートも細かく分かれ、重度の場合にはより丁寧なケアが求められる。

 「運動は生きていくために不可欠。障害関係なく、誰でも思い切り体を動かせる環境が広がっていけば」。利用者の屈託ない笑顔を見つめ、願いを込めた。

藤沢版のローカルニュース最新6

大庭に平和のともしび

大庭に平和のともしび

手作り灯籠に祈り

3月19日

献血に協力を

献血に協力を

藤沢場所キャンペーン

3月18日

児童の多彩な絵画 一堂に

カナガワビエンナーレ

児童の多彩な絵画 一堂に

市民ギャラリーで巡回展

3月15日

漫画の「ウソとホント」

漫画の「ウソとホント」

16日から湘南台駅地下で企画展

3月15日

愛称「ユイ」に決定

愛称「ユイ」に決定

えのすいのフンボルトペンギン

3月15日

スマホ操作銭湯で指南

スマホ操作銭湯で指南

六会の縁側で初企画

3月15日

㈱平和堂典礼

藤沢市辻堂神台2-2-41 0120-59-6999

https://heiwadou.com/sp/

<PR>

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 3月15日0:00更新

  • 3月8日0:00更新

  • 3月1日0:00更新

藤沢版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年3月19日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook