▼きょう開幕するバスケットボール男子B3リーグに藤沢、茅ヶ崎、寒川の2市1町を拠点にする「湘南ユナイテッドBC」が参入する。湘南初のプロバスケットチームの誕生である。1年前に「スポーツ都市」を宣言した藤沢市としても、新たな基軸でまちづくりを推進する好機であろう。市民やファンを交えながら機運を高めたい。
▼初代選手陣には、藤沢西高校出身の大野勇哉選手をはじめ、地元ゆかりの選手が複数在籍。チームスローガンには「未来へつなぐ湘南Local pride」を掲げるなど地元色を打ち出しており、飛躍には地元ファンの応援が欠かせない。秩父宮体育館でのプレシーズンマッチでは500人近くが見守る中、格上のB2チームを相手につばぜり合いを制して見せた。会場には2市1町の首長も顔をそろえ、声援に沸く会場からは活力の萌芽も感じ取ることができた。プロバスケという新たな共通項は、近隣市町との連携を高める機会にもなろう。
▼チームはプロスポーツを通じた経済振興や青少年育成を掲げる。人気漫画の舞台にもなり、「バスケの聖地」とも称される藤沢市は元々競技人口も多く、ヘッドコーチの堀田剛司さんの母校は強豪で知られる湘南工科大付属高校だ。競技の裾野を広げる素地は申し分ない。一方、運営するのは藤沢商工会議所が中心になって設立した会社組織だ。スポンサー獲得という参入時の高いハードルは越えたが、持続可能性を考えれば今後いかにファンを獲得できるかが鍵になろう。今後も地元に愛される運営を貫いてほしい。
▼チームは2、3年以内にB2リーグへの昇格を目指すとしている。ホーム戦の開催にあたっては、東京五輪江の島セーリング競技を契機に設立された「チームFUJISAWA2020」からも市民ボランティアが参加する。開幕を後押しする準備はできている。チームにはシンボルカラーの「湘南ブルー」を背負い、全国にその名前を轟かせてほしい。
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