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公開日:2022.10.28
藤沢市
アプリで周遊後押し
訪日客視野に多機能実装
ウィズコロナやポストコロナに対応した観光施策の実現を目指す藤沢市は25日、小田急電鉄が運営するアプリ「EMoT(エモット)」に実装する新機能を発表した。多様な交通手段を組み合わせ検索や予約を一括できる元々の機能に加え、11月から新たに江の島周辺で使える電子チケットを販売。インバウンド(訪日外国人客)回復も念頭に、今後中国語の翻訳機能なども加える。
EMoTは、鉄道やバスの乗車券、観光施設などのデジタルチケットの購入や経路検索が可能なMaaS(次世代移動サービス)アプリ。
今回実装するのは、市内観光周遊の促進や滞在期間の延長、オーバーツーリズム(観光公害)の軽減といった市が抱える課題に対した8項目。▽江の島周辺施設で新造したエリア周遊チケットの販売▽訪日外国人観光客に向けたサービス機能の実装▽タクシーやシェアサイクルなど二次交通を含む電子チケットの造成―などで、具体策として11月16日からは江の島シーキャンドルとサムエル・コッキング苑の夜間入苑がセットになった電子チケット(大人1100円・小学生550円)など3種類を販売する。
また来年1月までに既存交通と観光施設を組み合わせた電子チケットの販売も開始。クーポン機能を実装し、移動と観光体験を切れ目なく促す。
コロナ以降は激減したインバウンド需要だが、今夏以降は江の島を周辺に台湾などアジア系の訪日客が戻りつつある。中国からの訪日客回復も視野に、観光サイトと連動するオンラインチケットに中国語の翻訳機能を加える。また市内を周遊してもらうため、新たにデジタルスタンプラリー機能も設ける。
同日、記者会見した鈴木恒夫市長は「観光のデジタル化や三密回避、脱炭素化など市が抱える課題の解決につながると期待している」と述べた。
同事業は市のMaaS基盤強化事業の一環。支援対象に選定された同社へ市が事業費の4分の3にあたる7500万円を補助する。
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