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公開日:2024.01.05

銭湯でゆったり産後ケア
月1回 助産師らが出張

  • 大貫さん(左から3番目)と産後ケア銭湯のスタッフ

 産後ケアセンターならぬ、産後ケア銭湯-。出産後の母親の心身を気遣うサービスが、湘南台のスーパー銭湯「湘南台温泉らく」で月に1回開催されている。赤ちゃんを助産師と看護師に預けて育児相談や入浴、食事、休息をすることができ、「安心してリラックスできた」などと利用者に好評だ。

 先月25日に開催された7回目の産後ケア銭湯。温泉や食事でゆっくりと半日を過ごしたお母さんが戻ると、一人が「今日は良かったねー」と声をかけ我が子を抱えた。

 昨年3月の試験的実施を経て、6月に定期開催がスタート。毎月第4月曜日の午前10時から午後4時まで、事前予約制で先着6人を受け入れる。市内外や県外からも利用があるという。

 サービスを実施しているのは、助産師で性教育YouTuberとして活躍する大貫詩織さんが代表を務める(株)Rine(鎌倉市)。一昨年、第1子を出産。助産師という仕事柄、出産や育児の知識はあったが、実際に子育てを始めてその大変さを痛感したという。

 「民間の宿泊型産後ケアは6〜7万円かかり、自治体の産後ケアは申請や手続きが必要。もっと使いやすいサービスがあれば」。産後ケアの選択肢を作ろうと、既存施設を利用する出張型産後ケア事業を提案。県が起業家を支援する事業の採択を受け、活動を始めた。

 取り組みに賛同し、場所を提供する温泉施設らくの保田小百合支配人は「ゆっくりお風呂を堪能したり、くつろぎの時間を過ごしたりしていただき、地域貢献ができればうれしい」と話す。

 「4年ぶりに大きなお風呂に入った」「自分だけの時間を過ごすことができた」。利用者からはそんな感謝の声が寄せられる。ただ現状スタッフはボランティアで事業の持続性が課題だ。そこで定期開催を増やし、実施施設も拡充させようと昨秋、クラウドファンディングを実施。目標金額300万円を達成した。大貫さんは「対象者は母親だけでなく、家族や里親など子育てに携わっている全ての人。気軽に多くの人に利用してほしい」と呼び掛けた。

 対象月齢は生後1カ月〜4カ月の乳児と保護者。利用料金は1回1組7980円(入館料別途)。詳しくは「産後ケア銭湯」で検索。

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