藤沢 文化
公開日:2025.08.08
商店街が大好きだ vol.2
みんな喜ぶことが発展に
善行駅前新栄会 田中昭司さん
藤沢市のほぼ中央部に位置する善行地区は別名「坂のあるまち」。その数は大小合わせて50以上あるという。
そんな同地区に、ゆったりとした時間の流れを想起させるような場所がある。小田急電鉄善行駅を挟むようにして存在する善行駅前新栄会だ。「出会い・ふれあい・微笑み合う街」と謳うスローガンが書かれた時計台のもと、昔懐しさの残る駅前の活性を担ってきた。約50年前に産声を上げた同商店会の会員数は現在53。駅西口前にある「メガネ・メイト」代表の田中昭司さん(73)が現在、会長を務めている。
「前よりも人や会員は減ってしまったが、今も昔もまとまりがあるところが魅力かな」と田中さん。祭りなどのイベント時には一丸となって取り組み、トラブルにもみんなで連携して解決できる。そんな心強い「まとまり」だ。
加えて自治町内会や郷土づくり推進会議、ボランティアとして活動してくれる学生もことあるごとに協力してくれる。田中さんは「人に生かされてるな」と笑う。まとまりだけでなく、互いが互いの頑張りに応える「人情味」も文字通り持ち味だ。
自身も常に現場で動くことを意識している田中さんは、これからも活気創出のために奮闘するようだ。
あす9日(土)には、待望の納涼祭が行われる。ステージでは地元住民のパフォーマンスや屋台では大人も子どもも満足のメニューが並ぶ。もちろん、誰もが参加できる盆踊りも実施。地域が輪になる善行を象徴するイベントだ。会員減少など課題もある。しかし「地域のみんなが喜ぶことをすることがまちの発展につながる」との田中さんの言葉が、会の在りように課題以上の価値を感じさせる。
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